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ペダルの向こうへ (光文社文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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心があったまる作品 ★★★★★
池永陽独特のやんわりとした柔らかい作風がでている だらだら感もなく 主人公の成長を強くも悲しくも愛しくとも
描いていて読んでいて心あたたまる作品でした 池永陽の作品の中で1番好きな作品です
償いと自立! ★★★★☆
衝撃的な幕開けの物語で、どんな展開をみせるのか楽しみにしながら読ませていただきましたが読み進むうちに徐々に心に重くのしかかってきました。
父親にしてみれば赦しを乞う償いの旅であり、子供にすれば自立の旅でもあり現実と向き合って全てを許せるか否かの旅でもあった様に思います。
少年が最後に海で、あるものを目にするシーンがとても印象的な作品でした。
池永作品に対する期待値が高すぎるのかもしれないけれど... ★★★☆☆
 紀行文学、中でも目的地に向かって歩を進めていく双六パターンは「奥の細道」「東海道中膝栗毛」の昔から日本人の心をくすぐるものがあるんじゃないだろうか。最近だと関口知宏の「列島縦断鉄道の旅」シリーズなんかもそうだ。日本は南北に長いし、季節感、各地の観光、風俗などを織り込むことで読み手を厭きさせない。もちろん旅先で遭遇した事件、人々との出会いと別れがそれに絡む。目的地が近づき旅程が残り少なくなっていくことでの登場人物たちの一抹の寂しさと、残りページを捲る読者の心情がシンクロする。小説の構成としてはまさに定番で、ある種、最初から下駄を履かせている部分がある。小説雑誌の連載としてのリスクヘッジも理解できる。
 だから期待するのは、池永朗がいかに“裏切ってくれるか”だ。池永朗は、一見通俗小説の体裁で(もしくは通俗に徹することで)、人間の業(ごう)を描き切る名手だと思う。でも、本作は正直“どうしちゃったの?”って感じだ。先に挙げた定番要素と、会話文が多いことで、読み易いのは確かだけれど、人物やプロットがあまりにもベタで安直に思えてしまう。中盤、後半の巻き返しはあるにせよ、冒頭のサーファーのあまりにステレオタイプな人物造形とか、大のおとなが木に名前を彫るといった陳腐なエピソードとか、そういう部分に躓いちゃうと醒めちゃって読めない。粗捜しの視点になる。これまで読んだ池永作品には、読み手が予想もしない方向に登場人物が行動したりする、俗を極めた先の不条理の凄みのようなものが感じられたんだけど、本作は、そうした良い意味での“裏切り”に乏しい。僕の池永朗に対する期待値が高すぎるのかもしれないけれど...
 そんな中では、主人公の出会った少年、少女が実は亡霊だったという第四章は、なかなか味わい深かった。「旅」ってこういう幻想とすんなり接続しちゃう非日常なのかもしれない、って感じさせてくれる。
向こうに何かがあると期待させる癒し本 ★★★★☆
41歳の洋介と、一人息子の隆が、自転車で東京から沖縄へ向かう。
交通事故で右足膝下が義足になった隆は中学1年生だ。
全8章からなる短編は、二人が旅に出ることになった理由や、
旅先になる各都道府県、出会う人たちと、少しづつ零れるように語られる。
お互いが呼びあうように傷を持つ人たちとの出会いを繰り返し沖縄へ向かう。
度々出てくる命の問題
亡くなる人と、残される人
見えないその先に何かがあると思わせるのは
登場人物たちの心の葛藤でもあり
ページを捲る読者である私の気持ちでもあった
池永陽は、苦しむ人をほっとけない作家になったんだなぁとも感じた。