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晩年の美学を求めて

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞社
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人生を100%充実させるヒントが満載!!! ★★★★★
「晩年をどう生きるか?」ということに、きっぱり・すっきりと答えをだしてくれる。「あっ、そこにあるアレ取って!」などと、ともすると人をあてにしながら暮らしている我が身にとって、行き方を修正しなければと―心底から考えさせてくれた本。人間は自立して生きなければ、あるいは、そう覚悟しなければ、まっとうではないとのメッセージは強烈だった。歳を重ねてきたから、大事にしてほしいという気持ちが自立を妨げると指摘され、心から共感した。自立・自主・友愛―どこかの国是のようだけど、人間は自分のことは自分でするという当たり前のことが、当たり前でなくなりつつある現代人の、若者にも是非読んでほしい一冊です。
定年後の自由人と不自由人の生き方の違い ★★★★☆
私も、54歳なので題名の「晩年の美学を求めて」の響きが良かったので読んでみた。
感想としては、テレビでバラエティ番組を観る余裕がある人は、読んでも損はないと思う。
本の内容で私に参考になった箇所の一部の抜粋と感想を少し記入します。

「ほんとうは、定年後は自由人になれたはずである。勤めに出る必要もない。気の合わない上役の心理を斟酌する必要もなくなった。
しかし、現実には、自由人どころか不自由人になった人も多い。
自分のしたいことがわからない。本も読まない。生活に必要な仕事の内容や手順も知らない。
自分に必要な身の回りの家事一切ができない。
心がけ一つなのだ。おもしろがれば、すべてできる。すべて自分が主体となり、その分だけ自由になる。」

感想:定年退職者は、今まで仕事ばかりしてきたので、その仕事がなくなると毎日毎日、何をして時間を潰していいのかわからない人が多い。
だから、直ぐにぼけてしまうのでは思った。
生活に必要な家事を、仕事と考える頭の切り替えができれば自由になれると思った。
晩年と老年の違い。 ★★★★★
本書の著者曽野綾子氏は晩年と老年はハッキリ違うと喝破しています。
晩年とは経験を積んで年齢を重ねた方が、「人は皆、その年齢ほどに見える」という言葉を頭でなく、
心で理解し、人や国の補助や年金等の「甘やかし」を断固拒否し、
自分の事は自分で世話をする…そうした「美学」を日々実践してはじめて「晩年」と呼べるのだ、と主張します。
何か一種「江戸っ子」の気風のよさを感じます。

翻って老年とは他人に依存し、人が何かをしてくれないと不平をこぼし、
ただ与えられることに依存した人間であるとは主張します。
学生時代に読んだ土居健郎の「甘えの構造」の中でこんな1節があります。

「身内にベタベタと甘える人間に限って、他人に冷淡である事が多い」

要するに曽野氏は「甘ったれた人間」が老若男女問わず「老年」であると喝破します。
曽野氏はクリスチャンで聖書の言葉を心の栄養にして育ってきました。
そうした「老年」に対して曽野氏は聖書の言葉をプレゼントしてくれます。

「受けるよりは与える方が幸いである」(「使徒言行録」(20・30))

私も晩年の美学を持って生きたいと思いました。