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アトピーの女王 (光文社知恵の森文庫)

価格: ¥780
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:雨宮処凛/著 出版社名:光文社 シリーズ名:光文社知恵の森文庫 tあ4-1 発行年月:2009年12月 関連キーワード:アトピー ノ ジヨオウ コウブンシヤ チエ ノ モリ ブンコ Tーアー4ー1 あとぴー の じよおう こうぶんしや ちえ の もり ぶんこ Tーあー4ー1、 アマミヤ,カリン あまみや,かりん、 コウブンシヤ コウブンシヤ 2271 こうぶんしや こうぶんしや 2271
端倪すべからざる文章力! ★★★★★
 同著者のデビュー作にして自伝の『生き地獄天国』を読んだら、すっごく面白かったので、自分も家族もアトピーには無縁にも関わらず、興味本位で読んで見た。すると前作同様、非常に勢いのある文体で、ギャグも利いていて、グイグイ引き込まれるように読み耽ってしまい、ほぼ1日で完読。やっぱりこの人、人生も凄いけど、文章の才能あるわ。
 
 「だいたい「アトピー」って言葉自体がフザけてる。「ピー」の響きは人から真剣味を奪うし、そもそも言葉の意味そのものが「ワケわからん」ときている。」
 「例えるなら、冬の乾燥アトピーが「かまいたち」だとすると、夏のドロドロアトピーは「ぬらりひょん」といった感じだ。・・・冬は全身切り傷、夏は全身火傷だと思ってもらえればいい。これだけで充分死にたくなるはずだ。」
 
 『生き地獄天国』ではイジメの原因としてさらりと触れてあるだけだった、自分や弟のアトピーの症状や治療努力がこれでもか、というほど述べられている。
 私はむしろ、アトピーとは無縁の人こそが患者達の苦労を理解するために読むべきだと思う。
 文句なし☆5つである。
アトピー治療の歴史的変遷が分かる ★★★★★
圧倒されました。スピード感のある文章です。アトピー患者側の思いをここまで緻密に表現した書籍はかつて見たことがありません。学校、恋愛、スポーツ、レジャー、就職等に関する様々な障壁など、「アトピーはこう治せ」的な専門家では到底書けない内容です。

インフォームド・コンセントが皆無、治らないと叱責、性格を治せと罵倒する、ひどい医者の面々が登場します。また、四国と青森にある有名な病院についても、克明に様子が描かれており、参考になります。様々な民間療法やアトピービジネスも登場し、いかにアトピーに関する情報が混乱しているか、それによって、患者はどれほど希望と絶望を繰り返してきたのか、思い知らされました。
いつか治ることを信じ、それまでアトピーとともに生きていく(過剰に治そうとせず、適当にステロイドでコントロールする)著者を応援したい気持ちになりました。

アトピー患者と家族や親戚隣人友人知人恋人、医療関係者、民間療法従事者、アトピービジネス関係者は心して読むべきだ。
アトピーの患者さんの真の苦悩がわかります ★★★★★
この本には普通のアトピー性皮膚炎の患者さんが体験すると思われる「つらく・悲しく・絶望を感じる・そしてあきらめる」ということが記述されています。一般的にアトピーは死ぬ病気ではないし、もっとひどい病気で苦悩している人が大勢いるとか言われますが、この本を読めばそんなことを言える人はいなくなるでしょう。アトピー性皮膚炎がどういう症状を引き起こし、どのようにつらく、悲しく、苦悩の日々が悶々と永久に続いていくのか、的確にわかりやすく表現されています。また実際のアトピービジネスについても実名を上げ批判されています。P127には「重症アトピーのメッカ・土佐清水」に重症の弟が治療に行き、うちの弟にとってはまさに「命の恩人」だったとの記述があり、具体的な治療方法や費用が説明されています。P197には著者が治療に行った「北のアトピー天国」薄場皮膚科の治療や治療費について、やはり具体的な記述があり参考になります。薄場皮膚科は残念ながら最後に説明なしにステロイドの飲み薬が1日2錠7日分出されたのでがっかりしたと記述されています。二つの病院が特記してありますが、著者が弟の「命の恩人」の土佐清水病院に行かない理由は自由診療で費用がかさむことと、P206に記述してある薄場皮膚科では「食事制限」がないことが理由のようです。土佐清水病院では「動物性脂肪」を除去する和食を食べるよう指示があるためで食事が問題のようです。
この本には現状のアトピー治療の問題点や、独自治療で全国的に有名な二つの病院の治療方法と治療金額まで具体的に実名で記述し「どうすればいいんだ」という患者の切実な気持ちが表現されています。
私は和食が食べれる方は土佐清水病院に行かれたほうがよいと読みとりましたが、悩んでいる方は一度よく読んでみて下さい。
アトピーの精神的痛手はどれだけ知られているのだろう ★★★★★
笑いながら読める、という意見が多いようで…、冒頭の「ぬらりひょん」と「かまいたち」なんかはよくぞそんな言い得て妙な表現をしてくれた!って感じで、その体験者である私も声を出して笑ってしまいました。

だからといって、ただの面白い読み物として、読後に記憶から抹消しないで下さい。ここには、多くのアトピー本には書かれなかった、というかおそらく医師には考えも及ばないような精神的な痛手が生々しく告白されています。
子供独特の残酷なイジメ、常に抱えなければならない劣等感、自らの手で呪われたように掻破し続ける罪悪感、家族の無理解や家庭の不和、を引き起こしたまた罪悪感…。
ステロイドを長年使用して来た患者が、いわゆる「アトピービジネス」に直面した時、それが一体どれほどの魅力を放って命綱の如く錯覚させるものか、想像したことがありますか?もうそれはほとんど宗教のように、地獄の日々から毎日救われる日だけを夢見て、新しい救世主の存在を同じ問題を抱える友人知人に広めようと、無意識に布教奉仕活動までしてしまう位、強烈に脳裏に刷り込まれてしまう洗脳現象です。
しかし、「リバウンド」という日本語でもない曖昧な語感から想像するには余りにも凄惨な悲劇は、社会生活が困難になり、人目に触れないという点から、これだけアトピー論が盛んになった現在でも、現実問題としての危機感が薄いという傾向にあります。

ただ治りたいだけなのに、怒られ、嫌われ、蔑まれ、騙される、アトピーという見た目に現れるが内面の方がより深く病んでいく皮肉な病気について、一般の人にも擬似的に理解できる本だと思います。

同じ体験をした人は、電車で読まないほうがいいですよ。涙が止まらなくなります。
皮膚科に研修にくる学生や医者にはこの本の一読を薦めています。 ★★★★★
アトピーに関係ある人もない人もこの本を読むことをお勧めします。

まず、純粋に読み物として面白い!!
失礼と思いつつ、声を出して笑ってしまう部分が多々あります。
この面白さだけは読んでもらわないと解らない!

次に、アトピーの患者さんが経験するであろう悩みや失敗を隠すことなく記載しています。
これは医療者も患者さんも、おおいに勉強になります。

最後に、肩肘張らずに、眉間にしわなんか寄せずに、気楽に読める本です。だまされたと思って読んでみてください。損はしません。