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鬼切り夜鳥子 ~百鬼夜行学園~ (ファミ通文庫)

価格: ¥651
カテゴリ: 文庫
ブランド: エンターブレイン
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設定は満点。物語は今後に期待でしょうか ★★★★☆
寡聞にしてこの作者のことを知らなかったのですが、絵が奇麗なので購入。
内容としては、意外と面白かったです。この作者のことを追いかけようと思うくらいには。
ゲーム業界の作者ということで、ノベライズみたいな内容を想像していたのですが、なかなかどうして小説としてもそれなりの完成度。
わかりやすい設定と、シンプルな構成。
全裸やらグロテスクな敵の描写は愛嬌で、立派な魅力、セールスポイントになっていると思います。非常に設定が理解しやすいのは大きな好感度。
惜しむらくは心理描写。前振りが全くない心理の動きが多く、「何でこの場面でこのキャラはこんな心情になっているのか?」と疑問が浮かぶことが多かったです。そのあたりを自然にすれば問題なく傑作でしょう。次回に期待です。
所感 ★★★☆☆
この本を読んで最初に感じた事は、
『ライトノベルってこんなんだったっけ?』
という事だった。
この手の文庫本を読まなくなって久しいけれど、
かの桝田省治さんが書いた本という事で気になって読んでみた感想が、
前段の事だった。

文章がなんだか本当に軽い。残酷シーンもエロシーンもなんか軽い。
(というか、言うほどエロシーンなど無い)
キャラクタ同士の台詞の掛け合いとか、そういったものは流石だと思ったが、
地の文に擬音がたくさんあったり、同じ表現(噂のFカップとか)を何度も使ったり、
描写とかその辺が小説として読んだ場合、ちょっと弱い気がした。

私は桝田さんのファンであるのでさほど不満は感じなかったけれど。
『修学旅行編』にどうやら続きそうなので次に期待したい。

最後にこの本で一番面白かった件は、『あとがき』でした。
意外な面白さ ★★★★☆
各章の書き方が、定形にはまってる書き方なので読み易いですね。
それでいて各文は定形に囚われない、状況を想像させる様な「文の使い方」をしているところも、新鮮で面白いと思いました。
ゲームの方では何度かお名前をお見掛けしていましたが、小説家としても充分活躍できる方なのかなぁと。

ただ、最終章で学校の教師・生徒、クラスメイトが結構悲惨な状況になってしまったにもかかわらずエピローグではその事にも触れず、そんな事件等無かったかのように終わってしまった部分が残念だと思いました。
ある意味そこをフォローした終わり方なら、充分過ぎるくらいだったかなぁ。
走りまくります ★★★★★
全編を通して走り抜ける様な爽快感があり、読んでいて気持ち良い作品でした。
少々グロい表現が好きな方には特にオススメです。


「俺の屍を越えてゆけ」をプレイされた方にはもっとオススメです。
話に引き込まれない ★☆☆☆☆
戦闘シーンが迫力や緊迫感に欠け、印象が薄い。特に中盤で中だるみが
激しくページの順番通りに読むことがつらくなってくる。

またこの小説の売りとなるはずのエロシーン、グロシーンも中途半端で、
バストについての説明なども「うわさのFカップ」に始終するのみで
想像力を掻き立てる要素に欠ける(主人公が高校生なので仕方ないのかも知れないが)。

ゲームデザイナーである筆者の処女作ということなので、
今後小説という表現形式に磨きがかかることを期待したい。