新たな傑作誕生の予感
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木地 雅映子さんは,1993年のデビュー作 '氷の海のガレオン' 以来,社会的適応に困難を持つ生徒達の生き方を追求して来た.2006年の '悦楽の園' では中学校が舞台だったが,今度は高校に舞台を移し,問題ある生徒の数も一挙に約7名に増やしての物語である.これはその最初の部分 (導入部) で,普通ならおとなしい筈だけれど,どういたしまして '天才' たちは大暴れする.まだ誰が主人公になるのか不明だし,天才たちがなぜここまで風変わりなのかもよく判らない.しかし部員5名未満の,そのために校舎の中に部室が持てない7文化部がたむろする重要文化財級の古い洋館 (桃園会館),通称マイナークラブハウスの設定は面白く,期待が持てる.続編 (マイナークラブハウスの森林生活) は5月に予定されているので,あまり待たずにまだ出番のない女子バレーボール部から追い出されたサトリの成長ぶりもわかるか,と今から楽しみだ. 新しい木地流学園物語に期待しよう.
でぃーぷいんぱくと!!!
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いやはや、驚きました。表面的には(カバーの絵も含めて)軽やかです。結構厚めの本なのに、マンガを読むようにサクサクと読めました。かなり笑えました('▽`)
でも、まだシリーズ1巻目なので予想でしかありませんが、この作者が書こうとしていることって、結構深いんじゃないでしょうか? もしくは、暗い?
主人公(?)の「ぴりか」が気になってしかたがありません。早く続きが読みたいっ!
まだ1月なのに、自分の今年の「ベスト3」入り確定の衝撃作でした。解説は、ライトノベル押しの三村美衣さんだったけど、ラノベではなかったです。これまでの、普通の学園ものとも違うし…。ジャンル分けは難しいけど、かなり新鮮だったのはまちがいありません。超オススメ。