マスターキートンのようなおもしろさ
★★★★★
外装から硬い専門書という感をうけるでしょ。でも、中身はソフトなエッセイ集。専門知識を書くと厭味な感じをうけるもの。この本では専門知識を使って笑いをとるという斬新なアプローチ。考古学を日常のニュースにからめ、人々にちょっとした夢を提供する文章は、漫画のマスターキートンを思いおこさせます。
著者は有名な骨考古学者。骨の専門家から見たリアリティーのあるミステリー小説ランキングなんて、興味深いですよ。パトリシア・コーンウエルの「検屍官」なんて、彼の知識からみればB級。A級の骨屋の選らんだA級ミステリーは! ぜひ、読んでたしかめてください。