GS屈指のガレージパンク・サイケロックアルバム
★★★★☆
鈴木ヒロミツさんがお亡くなりになりました。 このアルバムは60’sガレージパンク好きに高評価のアルバムで、海外でもブートレックが出るほどの人気があります。 残念なのは、このCDは「サンケデリック・サウンド・イン・ジャパン」の完全復刻ではないことです。
本来は「あの娘のレター」と「あなただけを」のあいだに「ブラインド・バード」がありますが、歌詞の一部に差別用語が使用されてあるために割愛されています。 この曲は海外では有名で、EP「朝まで待てない」のB面に収録されています。 かなりCOOLでかっこいい、ガレージパンクのミデアムバラードです。 しかし、この後のモップスはサイケでは無くなります。 サイケロック好きは楽しめるアルバムです。 ガレージロック好きの人にはビーバーズ、ダイナマイツを推薦します。 インディーズでの完全盤の再発を強く望みます。 メジャーはダメです、何の期待もしていません。 すでに頭脳警察で実証済み。
サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン
★★★★☆
モップスが1968年にリリースしたアルバム『サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン』にシングルのみで発売された2曲を追加収録したCD。
『サンフランシスコの夜』『あなただけを』『ハートに火をつけて』といったほぼ同時代のサイケな香りのする洋楽のカヴァー曲と,シングルになった阿久悠/村井邦彦作の曲が収録されています。
この内カヴァー曲は同時代の英米のガレージ/サイケ・バンドと比べても遜色のないサウンドで,海外のガレージ・ロック・ファンからも高い評価を受けているのも納得できますが,阿久悠/村井邦彦作の曲はねぇ...モップスが一生懸命ロックらしいサウンドにしようと頑張ってはいるのですが,でもやっぱりこれはロックじゃないよね。まぁ確かに典型的なGSサウンドではあるのだけれど...。
1曲だけ収録されているモップスのオリジナル曲が見事にロックしているサウンドなので,どうせならその路線で統一すれば良かったのに...実にもったいない話です。
それにしても,このCDはジャケットも収録曲もほとんどそのままなのに,どうして『サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン』のタイトルで再発しなかったんでしょうね?