本書の原文と翻訳を織り交ぜた 親切なブログです↓
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Σ( ̄ロ ̄|||粘着さんへのメッセージ→ "NO"連投はイミナイですよ。"YES"票の加算で算出されてますから "NO"は投票しなかったのと同じことです。
買いです。
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時系列ではないのですが、それがかえってそれぞれの章を印象深くしているように思えます。今までディランはポール・ウィリアムスにしろマイケル・グレイにしろ是非を含めて書かれっ放しだったので、あまり真摯ではないことの多いインタヴュー以外でのディラン自身の言葉という意味で、どこをとっても興味深く読めました。特に僕はディランの生き方云々というより、彼の音楽や、彼の音楽に垣間見られるアメリカ音楽の方により強い興味を覚えますので、ディランが少年時代に親しんできた音楽に言及している部分などはメモを取りながら読んだほどです。そういう意味では日本ではブートでしか聞けませんが、ディランが昨年からDJを務めている「テーマ・タイム・ラジオ・アワー」というアメリカのラジオ番組が各回ひとつのテーマに沿ってディラン自身の選曲と語りで構成されており、これもまたファン必聴といったところです。
ボブディランを理解するために
★★★★☆
人間ボブ・ディランを理解できる書。言い回しなど独特というか翻訳物の仕方なさなのか、癖のある文章がつづく。一番興味深かったのは「OH MERCY」のレコーディングの章である。天才といわれている人物がどのように作品を作っていくのか、その過程を垣間見ることができます。その完成品である「OH MERCY」は今聞いても素晴らしい出来栄えです。
彼の人生の部分部分で構成されているが、早く第二段、第三段を読みたい。
訳はわるくないよ。
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気になるところといえば、一人称が「わたし」なところぐらい。
詩のような言葉に、率直な内容。人生について考えさせられます。
「伝説」とされたこの人が、死んだり気がおかしくなったりすることなく生き残っていて、いつも客観性をもって自分や環境を見ているところは驚かされる。(情けない自分でいることの大切さのほうをいつも選んだ)
そして当たり前かもしれないけど本当に音楽を愛している人だとあらためて思った。ほかの人たちを褒めているところがたくさんあって、それも愛すべき感じ。
ボブ・ディランの自伝は、なぜ「クロニクル」なのか?
★★★★☆
ボブ・ディランという人物が、現存する最高の「詞人」のひとりであることに異論はない。人類史上、稀に見る言葉の達人である。この、紛れもなき天才が自らの自伝に「クロニクル」などという、アホなタイトルを付けた事実は驚愕に値する。「Tangled up in blue」でも「Desolation row」でも・・・最悪、「俺の犬だけは自由だぜ!」でも良かったはずなのだが・・・。なぜ、「クロニクル」なのか?この問いがこの「自伝」の全てである。
この自伝の作者は、「ロバート・ジンマーマン」であり、「ボブ・ディラン」ではない。「ロバート・ジンマーマン」という「俗人」にとって、「ボブ・ディラン」は永遠に「他者」なのだ。「ボブ・ディラン」というアーティストの「時系列」は周知の事実であり、今更、「クロニクル」を必要としない。
他方、「ディラン」を「演ずる」ロバート・ジンマーマンの「時系列」は混乱を極め、ブラック・ホールの彼方で発狂の危機にあるらしい。ジンマーマンの「アイデンティティ・クライシス」は救済されなければならない。
ボブ・ディランの「ファン」は星の数ほどあれ、ロバート・ジンマーマンを「見た」者はいない。この「物語」は、「ボブ・ディラン」を演じ続ける「ロバート・ジンマーマン」の意識の時系列である。
繰り返すが、なぜ、「クロニクル」なのか?この問いがこの「自伝」の全てである。