中国拳法の達人
羽柴彦六に出合った5人の漢(おとこ)達に
それぞれの道が拓き始めます

謎の暗黒拳の使い手久我重名も登場し
物語の幅もグンと広がりました

5人の若者のそれぞれの｢強くなりたい｣が
激しくぶつかり合い
鬩(せめ)ぎ合い
犇(ひし)めき合う

ゾクゾクするような格闘シーンの魅力に
夢枕ワールドが次々と炸裂していきます

最強という夢に魅入られた彼らの行く末は…

群狼編で羽柴彦六が出会った五人の若者達の運命が、この巻より徐々に繋がりを持ち始めます。
彼らは彼らなりの特別なコミュニケーションを経て知り合っていくことになります。それは時に己の憎き敵として、良きライバルとして、または仲間として闘い、話は進展していくことになります。
この巻では特に志村礼二の修羅への1歩1歩が強く印象に残ります。

彼の加倉文平への嫉妬心は読み手の我々の想像をはるかに超えたような巨大なものであり、その負のエネルギーは彼を何処につれて行ってしまうのか、見所だと思います。
また羽柴彦六を狙う男、久我重明が登場します。一体彼の目的は何なのか。そして何者なのか。彼もまた彦六、そして青年達に強い影響を与えることになります。

志村礼二と共に空手を学ぶ加倉文平。
鳴海に弟子入りした芥菊千代。そしてヤクザに追われる男、武智完。
格闘技を習わずして凄まじい体格の持ち主、室戸武。
彼らの物語からも目が離せません。