この本は、アメリカで100年以上にわたって読みつがれている成功の書です。

1899年に出版されると、たちまち世界的なブームを巻き起こし、それ以来さまざまな形で現在まで版を重ねてきました。成功哲学の祖といえばナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』やジェームズ・アレンの『「原因」と「結果」の法則』が有名ですが、本書はそれよりもさらに前に書かれた古典的作品です。

まさしく、成功哲学の原点と言えるでしょう。

■あらすじ

お金がなく、職もなく、誰もが認める「ろくでなし」だった青年、スターテバント。そんな彼が、ある日とつぜん大きな成功を手に入れる。青年の人生を変えたのは、一冊の古ぼけた本だった。
「僕は今朝食べるものもなく、作品もぜんぶ突き返されて、本気で死のうかと考えていました。そのとき、たまたまその本を見つけたんです。読んでみると、とたんに世界が変わりました。大げさじゃなく、何もかもが一瞬で変わったんですよ！」
読む人すべてに成功をもたらす魔法の物語とは、いったいどんなものなのか。「もうひとりの自分」をめぐる、奇想天外なストーリーが明らかになっていく……。
100年の時を越えて読み継がれる伝説の自己啓発書、待望の新訳版！

■著者紹介

フレデリック・ヴァン・レンスラー・ダイ
作家。1861年ニューヨーク生まれ。コロンビア大学法科大学院卒業後、弁護士として活動。その後執筆に専念する。代表作は本書のほかに小説「ナイト・ウインド」シリーズ、「ニック・カーター」シリーズなど。本書『人生を変える魔法の物語』は自己啓発書の原点と言える作品であり、百年以上にわたって広く愛されつづけている。

高橋璃子（タカハシ リコ）
翻訳家。1979年生まれ。京都大学卒業後、ソフトウェア開発者や旅人を経て翻訳家となる。主な訳書はソフィア・コッポラ映画原作『ブリングリング』、池上彰監訳『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 〈ミクロ編・マクロ編〉』、『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1』（共訳）、『ウォール街の物理学者』、『ウォールストリート・ジャーナル式　経済指標 読み方のルール』（上野泰也監訳）など。

■ご注意ください
この本は Frederick van Rensselaer Dey 著『The Magic Story』の新訳版です。野津智子さん訳『マジック・ストーリー』と基本的には同じ内容になりますので、すでにお持ちの方はお間違えのないようにお願いいたします。

■目次

負け犬から成功者になった男
友人たちの奇妙な話
明かされた秘密
魔法の物語
　父の失敗
　運命のいたずら
　裏切りと絶望
　酒におぼれた日々
　谷底へ落ちる
　死に向かう病
　目覚めの瞬間
　奇妙な夢
　もうひとりの自分
　新たな光
　成功の心得
　終わりのメッセージ