機械脳の時代――データサイエンスは戦略・組織・仕事をどう変えるのか?
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ビジネスと企業における「人と機械の役割が変わりつつある時代」を
どう生きるべきか?
Google、ホンダ、日立、象印、
コマツ、Amazon、PayPal、オムロン、
富士フィルム、映画製作、保険、カジノ業界
などの先端事例を多数紹介しながら、
ビジネスとデータサイエンスの双方に強みを持ち、
多数のプロジェクトでその架け橋となってきた筆者が詳細に解説します。
◆データサイエンスに取り組むための「ABCDEフレームワーク」
◆組織でデータを活用するために不可欠な3つの役割
◆コラボの墓場となるNGフレーズ集
といった実務の詳細までをカバーする、経営者・コンサルタント・データ責任者待望の1冊です。
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現在、歴史上初めて人類が経験しているのは、「考えること」そのものを機械が代替するようになるという革命的な変化です。
この時代を、筆者は産業革命期になぞらえ「機械脳の時代」と呼んでいます。
なぜ「機械脳の時代」であり、「深層学習の時代」や「人工知能の時代」ではないのか。
その理由は、産業革命を「力織機革命」とも「蒸気機関革命」とも呼ばない理由と同じです。
産業革命期の変化は、単に力織機や蒸気機関という要素技術に関わる人だけのものではなく、社会の隅々まで及ぶ広範なものでした。
深層学習は計算処理の技術の1つですし、人工知能も単なる1要素技術の名称です。
私達が今経験している変化はそうした要素技術に関わる人だけのものではなく、産業革命期と同様に大きなものになります。
人類が初めて経験する、「知能」の担い手が機械と人の間を行き来する変化は、会社の競争戦略はもちろんのこと、
生産活動における人の役割と価値、働き方のスタイル、教育制度、法制度や国の競争戦略、そして人々の根本的な価値観まで及ぶ、不可逆で大きな影響をもたらします。
ですから、単なる要素技術の進歩にのみ焦点を絞って「深層学習や人工知能の時代」と思ってしまわず、知能の担い手が変わる「機械脳の時代」と認識していただきたいのです。
(本文より)
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