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デパートを発明した夫婦 (講談社現代新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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デパートが苦戦している今こそ・・・ ★★★★☆
今、ヨーロッパでも、デパートの売り上げが思わしくないようだが、金融危機以来の不況がもたらしているのだろうと考えられる。
最近、日本の有名デパートが閉店してゆくニュースを度々見聞していたので、本書を再読しようと本棚を探しても、この本が見つからず、また購入してしまった。
プシコー夫婦が、19世紀半ばに開業した、「AU BON MARCHE」が、時代の波にも乗りながら発展していく過程が分かりやすく書かれていて面白い。
この時代に、トヨタ看板方式とも思われるシステムが取り入れられていたことには、驚かされてしまった。
読み終わって、本書の中に、デパート経営の原点のようなものを見出せるのではないかと思ってしまったのは素人の勘違いかな?
スペクタクルはあるのだけれど ★★★★☆
 1852年のパリ、ボン・マルシェを舞台にした小売革命に迫った一冊。
 例えば商品に値札をつけること、今となっては当たり前にすぎて誰も疑問すら抱かぬこの
商法とて、そのはじまりはここボン・マルシェ。色とりどりの華やかなディスプレイで購買
意欲を喚起するのも、バーゲンセールで高揚感を演出するのも、広告戦略で流行を生み出す
のも、すべてはアルスティッド・ブシコーとその妻マルグリットの発案によるもの。
 消費社会の提唱者、彼らにはそんな称号が似つかわしい、とは賛美が過ぎるだろうか。

 軽やかに読ませる鹿島氏の文章もなかなかのもの、ただその一方で不満も残る。
 一例を挙げよう。本書の後半で「サラリーマン」を生み出したのもこのデパートである、
との指摘もそれとなくなされているが、その大風呂敷をにわかには信じがたいところがある。
もっとも、その論証をしようと思えば数百、数千ページは優に費やすことすらできてしまう
ような大仕事にはなってしまうだろうから仕方のない部分もあるが。
 同様の話として、まえがきで「このブシコーこそが資本主義を発明したものなのである」と
まで鹿島氏は語るが、その定義がそもそもやや曖昧なものであるし、論証が済んだとも
思えない。消費社会の具現者としてのブシコー、には承服できるとしても、やはり資本主義の
発明者とは過言ではなかろうか。
 構成全体のテーマの所在にもやや疑問がある。それについては文中でも度々引用されている
エミール・ゾラと比較してみると分かりやすいだろう。このフランス史上の大小説家が
ボン・マルシェを素材とするとき、そこには例えば消費社会や奢侈の光と影への鋭い洞察と
批判精神があった。
 ゾラとの比較はあまりに酷ではあるけれど、そのような筆者ならではの分析や批判が
果たしてあるのか、といえばそこにやはり若干の疑問符を呈さざるを得ないのだ。
 いたずらな資料の羅列とは言わぬ。まとまりがないことはない。メッセージ性がないこともない。
 ただ、統一的なテーマ性が見えない、少なくとも私には。

 面白いのだけれども、どこか満腹には物足りない、そんな一冊。
非常に好きな本 ★★★★★
もともとこういう一代で大きな物事を成し遂げた人の立身出世物語はすきなのだが、この本も例にもれず素晴らしい。「デパート」という資本主義を代表する消費システムを世界に定着させたフランスの夫婦の生涯を、著者の素晴らしい筆力で飽きさせることなく書いている。もともと「入店自由、退店自由」の原則がなく、御用商人や個人商店の主と精神をすり減らす値段の駆け引きの末に、品物自体も限られた中で必需品を買わねばならなかった18世紀の買い物事情から、この本の主役であるブシコー夫妻がいかに消費と流通のシステムを変えて作り出して言ったか。また「お客様」のみを相手にした商売のシステムのみならず、自分のデパートで働く従業員の福利厚生を充実させ、従業員そのものに洗練された階級意識の片鱗を身につけさせることでさらなる「お客様」の主客をはかるところなどは、読んでいて感心する。本自体が薄くて読んで疲れるボリュームではないので、気軽に読めるところも魅力。鹿島氏の世界を味わって欲しい。
商売人なら必読 ★★★★★
某書籍内でそれとなく紹介されたので、手にした読者は多いだろう。
商売人なら、思わずにやりとするようなことばかり。

ただ、あくまでも読み物として一歩引いて受け止めないと、思わず短絡的に自分の店で同じことをやりたくなってしまうがそれは危険。いまの時代は、それこそいろいろな要素が絡み合っているので、100年以上前とはわけが違う。その辺をうまく省略して、都合の良い部分だけをピックアップして書いているだろうことを常に念頭におくべき。

まあそれだけ商売人とって面白くかつ刺激的な内容ということになるのだろう。
一度は読むべき。
ただし、真似をするなら5回は精読!

今のデパートはこの夫婦がつくった ★★★★★
今のデパートで行われている催事や、販促、ディスプレイなど思い浮かぶもの全ては150年前の夫婦によって発明されたという事実。デパートは150年間基本的に何も変わってない。というか最初から完成された業態だったことがわかります。商売をしている人にはいろんなヒントが得られると思います。