デヴィッド・カヴァデール率いるホワイトスネイクが84年に発表したアルバム。毎度のメンバーチェンジも注目されるところで、本作ではドラマーにコージー・パウエルを迎えて話題になった。
彼らしくダイナミックで切れのあるドラムは、ホワイトスネイクに籍を置いても存在感がある。ほかのパートをしっかりと支えて、サウンド全体をグッと引き締めた。ミッキー・ムーディーのスライドギターやジョン・ロードのキーボードも絶妙な絡み具合。収録曲10曲中どれを取っても、安定感のある正統派のハードロックに仕上がった。(富良仁枝実)
英国オリジナルバージョン
★★★★★
本盤については最初にリリースされた英国オリジナル盤です(84年1月発売)。
米国ミックス盤(25thアニバーサリー・エディション)を最初購入したのですが、曲順の若干の違いや英国ミックスが全曲収められていないことに満足せず、この英国オリジナル盤を購入しましたが、やはりこの盤に満足です。
メンバーはデヴィッド・カヴァーディル(vo)、メル・ギャレー(g、vo)、ミッキー・ムーディ(g、vo)、コリン・ホッジキンソン(b)、コージー・パウエル(ds)、ジョン・ロード(key)といった顔ぶれです。
後のジョン・サイクスのギターは被せておらず、更にブルージーなミッキー・ムーディのギターが聴けてコージー・パウエルのドラムも大きな音でミックスされた硬質なハードロックサウンドを堪能出来る英国オリジナル盤が好きな方は買って損は無いと思います。
最高にカッコいいハードロックが聴けます・・・私的にはホワイトスネイクのNO1アルバム!!
★★★★★
1984年リリース、英・米・日で内容が異なるややこしいアルバム・・・とは言え、HR/HMの名盤である事は間違いなし。オリジナルではミッキームーディー(G)・コリンホッジキンソン(B)が参加してますが、US盤はジョンサイクス(G)・ニールマーレイ(B)に演奏が差し替え:曲順が変更されている(このフォーマットは、「SLIDE IT IN」からなのでUS):US盤MIXEDはキースオルセン:US盤は日本では全曲のやつはリリースされていない(はず、コメント入りの抜粋だったような)・・・ミッキーとコリンは、「ふざけるな!」ですね(笑)。「ギャンブラー」からスタートするオリジナルを聴き込んでいると、かなりUS仕様は違和感があります・・・いきなりハイライト的2曲がくるので、後半たるんでしまう感じかな。オリジナルはミッキーが弾いている事もありブルーズベースなギターですが、流石ジョンサイクスが弾くとHM色が濃くなります・・・個人的にはどちらも魅力あるので、聴き比べが楽しいアルバムだったりします(同曲の解釈がいかにギタリストで違うことか!)。久々聴きましたが、このアルバムは本当パワフルで素晴らしい・・・このパワフルさは、間違いなくコージーパウエル(Dr)によるものと言っても過言ではないでしょう。他メンバーは、ジョンロード(Key)・メルギャレー(G)・・・パープル周辺は、トラピーズが関わりますよね(笑)。オリジナル&US盤、どちらも聴いておいて損なしです・・・いろんな発見がありますよ!
オリジナル盤は最高!
★★★★★
オリジナル盤発売当時、"Saints & Sinners"をもってのマースデンとマーレイの二人の脱退に落胆し、コージー・パウエルの加入に不信感をつのらせ、全く期待しないで購入したのを思い出す。
ところがどうだ。WHITESNAKEにコージーのドラムはフィットしないとの大方のファンの思いを見事に吹き飛ばしたソリッドな1. Gamblerに始まって、叙情あふれる名曲3. Standing In The Shadow、そしてファンにとって最大の衝撃であったカッチョイイ6. Slow An' Easy ・・・。予想を裏切り、今までにない魅力もある超強力なアルバムでSNAKEは復活した!
これでも十分だったのに(笑)、デヴィッドの野心はとどまらず、その後周知のようにサイクスを迎え入れて世界大的ヘヴィーメタル路線に突っ走って大成功を収めた。そのサーペンスは旧来のファンの拒否反応をもねじ伏せる大傑作として君臨している。
本アルバムは、いにしえの香りを残しながらモダンへの脱皮を遂げる化学反応寸前の趣を持っている。確かにすごい、だがこれがサーペンスにつながると思うと・・・。そんな微妙な位置付けのアルバムでもある。
本盤には、ミックスを変えたUS盤もあるが、まず曲順が悪く、アメリカ的下世話さが鬱陶しい。さらに、サイクスのギターは本作には似つかわしくなく、聴いているとその間の悪さと品性のズレは救いようがない。サイクスはサーペンスで十分だ。やはり本作は「化学反応寸前」の誇り高きオリジナル盤で聴きたい。
Slide It In
★★★★☆
"Slide It In"
"Give Me More Time"
John Sykes guitars (US)
Cozy Powell drums
やっと完全版で…!
★★★★★
…多分、正規盤としては「本邦初公開」ではないか…と思います。 当時、「アメリカン・リミックス」で完全なアルバムとして聴く事が出来ず、非常に悶々とした記憶があります。 まさか、今になって聴く事が出来るとは…。(嬉泣) また、ジョン・サイクスのファンの方々にも素晴らしい資料になるのでは…と思います。