ところが、雑誌の最新号に、金賢姫そっくりの「花童」少女の写真が掲載されていました。記事によると、その写真に対する鑑定結果(金賢姫とその少女は同一人物、つまり金賢姫が北朝鮮にいたことが証明される)をうけて、「金賢姫の闇」の筆者は、「これで金賢姫が北朝鮮の人間であることがわかりました」と発言しています。
そうすると、この本は既に現在の筆者の意見と180度違うことを言っているわけで、このまま発売を続けるのは筆者の良心としてはどうなのでしょうか。「金賢姫の闇」をそれなりに感銘して読んだ後だけに、筆者があっさりと、意見を覆している雑誌の記事にはがっかりしてしまいました。
救われた一文は、金賢姫が教会で証しをした時の牧師さんが「教会は善人が来るところではありません。罪人の来るところです。」と言われたこと。そして金賢姫の証しを聞いたある遺族の方が「良い人に巡り合えたら結婚しなさい。金賢姫にあったらそういうつもりです」と語っていたという一文です。確かに復讐に復讐を繰り返したら、いつまでたってもこの世の中は平和が来ないでしょう。「闇」とタイトルがつけられたこの本ですけれど、互いの罪の悔い改めと、赦しあいで、闇は光に変わるのではないでしょうか。奇麗事かもしれませんが、敢えて書かせていただきました。