化粧と規格化
★★★★★
元々は博士論文とのことで、著者の視点や意見が明示されているわけではありませんが、是非これを発展させた次回作に期待して星5つにします。
化粧、美容、そしてスキンケアに関してと、テーマの幅は広く、核心的なトピックにも触れていますが、紙数の関係か著者のインサイトや提案が読めないもどかしさはあります。ただ、見た目差別は色々なレベルであることは事実ですし、見た目年齢を若く保とうとする「規格化」が世の常識となり、それが歪みの基となっている指摘はもっとも。
化粧はするけど、必ずしも「美」を求めているとは限らない女性一般とメトロセクシャルの違いなど、それだけで新書が書けてしまいそうなテーマだと思いました。