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Giraffes Can't Dance

価格: ¥2,037
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: Orchard Books
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   キリンのジェラルドは誇大妄想を抱いているわけではない。ただ踊りたいだけ。けれどもひざは曲がっているし脚も細いので、年に1度のジャングル・ダンスパーティーのフロアに出ると、「ごらん、あの不器用なジェラルドを」とか、「ねえジェラルド、きみとってもヘンだよ」などとあざ笑われる。かわいそうなジェラルドは、チンパンジーがチャチャチャを踊ったり、サイがロックンロールを踊ったり、イボイノシシがワルツを踊ったりしている間にこっそり逃げ出す。

   しかし、思いがけないところから励ましの言葉をもらったおかげで、落ち込んでいたキリンは気づく。みんなと違っているなら「みんなと違う音楽があればいいだけ」だと。こうしてさっそくジェラルドは(コオロギの伴奏つきで)月の音楽に合わせてとび跳ねたり、シャッセしたりブギを踊ったりする。「赤鼻のトナカイ」の物語ではないが、気まぐれな「友だち」はすぐに、ジェラルドのことをまた好きになってもいいな、と思うようになる。

   韻律のよい、風刺漫画のような痛快なこの物語を書いたのは『Rumble in the Jungle』など多くの絵本作品を生みだしたジャイルズ・アンドレーエ。彼はこの作品で、人は誰でも―― たとえみんなと違う鳴き方をするコオロギのビートに合わせて歩く子どもであっても―― すばらしい可能性を秘めていることを、自信のない幼い読者に教えてくれる。韻律にはやや荒削りなところが見られるが、ガイ・パーカー=リースの手になる大胆で色鮮やかな水彩画は、きっと読者の心をとらえ安らぎを与えるに違いない。(Emilie Coulter, Amazon.com)