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ヨブ記講話

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 教文館
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:北森嘉蔵/著 出版社名:教文館 発行年月:2006年06月 関連キーワード:ヨブキ コウワ よぶき こうわ、 キヨウブンカン ニホンキリストキヨウシヨハン 6100 きようぶんかん にほんきりすときようしよはん 6100、 キヨウブンカン ニホンキリストキヨウシヨハン 6100 きようぶんかん にほんきりすときようしよはん 6100
門外漢の私の胃の腑にもヨブ記をすとんと落としてくれる書 ★★★★★

 著者は東京神学大学名誉教授だった人物。既に1998年に鬼籍に入っていますが、生前に朝日カルチャーセンターで行った聖書講話の録音テープを書き起こして2006年にまとめたのが本書です。

 ヨブ記の物語では、信仰心篤く品行方正な男ヨブが神の意思によって財産も家族も奪われ、全身に腫れものが出来る病に冒されます。さすがのヨブもなぜ自分のようなまじめな男がこれほどの苦しみを味わうのか、こんなことならいっそのこと死んだほうがましだと神に疑問の声をぶつけます。この聖書物語を読むと、ヨブならずとも神の理不尽さに首をかしげることしきりというのが私の感じたところでした。

 本書はカルチャーセンターで一般の受講者を相手にしたものだけあって、言葉遣いもこれ以上ないというくらいに平易に、噛んで含めるかのようにヨブ記の意味するところを解説してくれます。

 著者独自の解釈によればヨブ記は、徐々に物語が盛り上がって最後にクライマックスを迎える絶壁型の構成にはなっておらず、中途にクライマックスがある富士山型であるとのこと。そして著者が解釈するヨブ記のクライマックス=富士山の頂は16章から19章にかけてであり、そこに描かれる神は、裁きと赦しという相反する性格をもった存在として描かれているとします。

 破壊しつくす姿とその破壊の淵から人を救い出す姿を二つ兼ね備えたのが神であるというヨブ記が発するメッセージ。そこに人類のちっぽけさと神の偉大さを見て感応すること。
 それがどうやらヨブ記の役割だと著者は言っているようです。

 私自身は仏教に魅かれる人生を歩んできているので、聖書の理念に見識も知識もありませんが、そんな門外漢の私にも比較的容易にヨブ記を咀嚼させてくれたのが本書でした。
本書は救いだ ★★★★★
 カスタマーレビューの「富士山型」構成というのを見て購入した。1〜2章の序曲と、42章の終曲が元々の民話を基にし、本曲すなわち3章〜42章前半を著者の創作と考える由。そしてクライマックスは16〜19章で頂上の頂上としている。
 クライマックスを最後におく断崖型の説や、人によっては、終曲を後世の付け足しとするのもあるけれど、北森さんの説の方が説得力があり、ハッピーエンドで終わらなければ民衆が納得しないという考えにも賛成だ。私も末期癌に苦しんでいるが、生涯中ばの背教の罪を背負い、復帰した放蕩息子なのだ。イエスのお話のように温かく迎え入れて欲しい、天国へ行かせて欲しいと、ずっと考えていたので、本書は救いだ。
丁寧なヨブ記の読解 ★★★★★
朝日カルチャーセンターでの講話を本にしたもの。

 ヨブ記を丁寧に読み解いたものであり、難しい注釈は出てこないけれども、難解ともいわれるヨブ記を読む手引きとして良い本である。ただ、解釈にいくつか著者独自の視点があり、人によってはそこに戸惑いを覚えるかもしれない。

 第一に、ヨブのニヒリズムが、一般によくある神なきニヒリズムではなく、神あるニヒリズムであるという点。一般的なニヒリズムは、神がないがために絶望するのだが、ヨブは神が存在することを常に信じ続ける一方、そのために苦難に理性的な説明をつけられず、自分の生まれた日を呪うことまでする。

 第二に、結論が16-19章にあるという点である。よくある読み方だと、40章以降に結論があり、ヨブの問題は解決はされていないが解消されたという解消論の読み方がとられている。私はこの考え方に釈然としないものを感じていたのだけれども、著者の富士山型の構造という読み方で、ある程度、疑問が氷解した。はじめからどんどん上っていき、最後にストンと結論があるのが絶壁型で、富士山型というのは、真ん中に結論があり、その結論を挟んだ両端にスロープがあるという物語構造である。北森先生はこの構造による解釈を試みており、それには一定の説得力がある。

 富士山型での結論とは次のものである。ヨブは神に、二つのあり方があると見ている。それはヨブを責める父なる神が一方にあり、他方で十字架の子なる神がいるというものである。確かにヨブはキリスト・イエスを知らない。まだ影が見えるだけである。しかし、ヨブはヨブを贖う神に望みをおく、これがヨブ記のメッセージだと著者は言う。十分に納得したわけではないけれども、解消論よりもはるかに説得力がある。
独創的なヨブ記理解。 「人の苦悩」に新しい意味を与えます。 ★★★★★
「富士山型」と表現されるヨブ記の理解。以前「自乗された神」と題する本で、すでにこの事が紹介されているのですが、神学者でもない私には、難解でした。でも今回、北森博士のユーモアあふれる独特の語り口調で、同じテーマを説き明かしてくれています。この本を世に出すために労してくださった方に、心から感謝します。
「神の痛み」に奉仕する「人間の苦悩」。 このテーマを「偶然」「宿命」「運命」「因果」「訓練」そして「連帯」と理路整然と、しかも読者に実存的に訴えてくれる北森博士。 「神の痛みの神学」を単なる神学書としてではなく、読者の実存的な書物とするのに「奉仕」してくれる書物なのではないかと評価しています。
今「苦難」の中にあって、神を見上げておられる方がおられたら(まさしくヨブのように)、ぜひ読んでいただきたいと思います。 その方が「神の痛み」と出会われる事を祈りつつ。