ベース・カルチャー
★★★★★
激マスト!! レゲェが好きな、絶対チェックしてみてcx!!
これで3000円は安い
★★★★★
翻訳が悪いという評価を読んで購入を悩んだが杞憂だった。確かに軽い読み物ではない。しかし、1950年代から半世紀に渡るジャマイカ音楽の歴史についてこれほど詳しく面白く書かれた本は他にないのでは?筆者の多方面な考察の中に、歴史の生き証人とも言える人々のインタビューが織り込まれ、読んでいて独特なリズムがある。また音楽を表層的に眺めるのではなく、社会の動きと共に深く掘り下げていて、ジャマイカの音楽は単純に音楽なのではなく、「カルチャー」なのだという筆者の明確なメッセージを感じる。 加えて注釈が丁寧。特に長めの注釈は筆者とは違った視点で補足がなされ、独立した読み物として一読の価値がある。各章が独立しているため、興味のある年代から読むことも可能。個人的にはボブ・マーリーやルーツ・レゲエの章に今までにない情報や考察が多く特に面白かった。この内容で3000円は安い。訳文は原文に忠実という印象。行きすぎた意訳よりは遥かに信頼できる。
翻訳がわかりにくい
★★★☆☆
レゲエの歴史についての名著らしいことは以前から知っていたので、待望の日本語版と言いたいところですが、翻訳がどうにも直訳調なのが残念です。
自分なりに和文和訳して、言葉を補わないと理解困難な箇所が多々あります。読み通すのにひどく骨が折れました。原文が難しいのかもしれませんが。
一例をあげると、166ページで、
バイロン リーが1959年の末か1960年に初めてエレキ ベースをジャマイカに持ち込んだとき、彼にはそうしなけばならない理由がひとつだけあった。それは「可動性」だ。
とありますが、「可動性」とはどういう意味でしょうか?
憶測ですが、「movability」などの単語を直訳したのではないでしょうか?
文脈から考えると、「エレキベースはウッドベースと比べると小型で軽いので、ツアーの時に持ち運びが楽だった。」ということのようです。例えば「エレキベースは、ツアーでの機材運搬に便利だったのが、その理由だ。」などとした方が、意味が伝わりやすいと思われます。
ただし、これほど詳細なジャマイカ音楽の書物は、そうはないと思われるので、読みにくさを差し引いても、興味のある方は読んでも損はないでしょう。