新しい時代の銀行経営のために
★★★★★
銀行経営に関する著書では、もはや、この本を置いてないのだろう。つねに銀行経営に関する刺激的かつ堅実なプラクティスを提示してきた著者ならでは考察である。
とりわけ、ABCを適用する場合の記述が、経験からでた有益なものに思えた。サービスにABCが適していると、いうことが少なくない。銀行では原価意識が少ないとか、原価計算が行われていないとかいわれるが、しかし、過去から、銀行が事務量調査に熱心であることを知れば、経営に原価が議論されてこないはずはない。
国際化といわれるように、新しい時代の銀行経営に必要な手法や考え方はなにかついて、重要な示唆が得られた。