私は名古屋のある県立高校出身で、現役で東大理Ⅰに合格しました。すでに10年以上前の話です。愛知県には、開成、灘などのような東大生を多数排出する超進学校はなく、関東や関西のように受験に対する意識は高くはありません。もちろん、自習、Z会などの通信教育、河合塾（河合塾の本部は名古屋にあります）などの予備校を活用することで学力を高めることは可能ですが、東大などを受験する際の戦略を教えてくれる大人や先輩はまわりにはいませんでした。この本では私が試行錯誤を経てたどり着いた受験戦略をお伝えしたいと思います

戦力と戦術という単語は聞いたことがあると思います。それぞれどう違うかご存知でしょうか？意外と似た単語として同じように使っている人もいるのではないでしょうか。戦略も戦術も戦争にまつわる単語ですが、簡単に言えば、戦略は戦争に勝つための計画・方針のことで、戦術は個々の戦闘に勝つための計略です。

東大受験でいえば、合格するための年間スケジュール、科目ごとのプライオリティなどが戦略であり、数学の整数問題、英作文などの苦手分野を克服するなどが個々の戦術になります。この本では、東大理系受験をターゲットとし、そのための戦略をお伝えしたいと思います。また戦略を定式化し、アルゴリズムとして提案します。