Newton ティラノサウルス
価格: ¥0
この電子書籍は,科学雑誌『Newton』2013年9月号に掲載された特集記事の電子版です。同じ号に掲載された他の記事は含まれません。記述は掲載時の情報にもとづいたものです。一部画像の削除等,紙版とは異なる場合があります。大きいサイズのカラーディスプレイをもつ端末でお楽しみください。この電子書籍は紙版と同一のレイアウトで固定されており,テキスト検索や辞書機能,ハイライトなどの機能は使用できません。端末を横向きにすると見開きページとして表示されます。
<本特集記事の内容>
今,恐竜学は新しい時代へと突入している。近年,CTスキャンやコンピューターシミュレーションといった研究手法の進化によって,恐竜の姿形や生態が詳細に推定されつつあるのだ。とくに研究が進むのが,「ティラノサウルス・レックス」だ。ティラノサウルス・レックスは恐竜時代の最後に登場した,最強の肉食恐竜である。
これまで,恐竜学の研究は,硬い骨,歯などの化石や,足跡,糞の痕跡などを調べることが中心だった。しかし2005年,おどろくべきことにティラノサウルス・レックスの骨の化石から血管や細胞とみられるやわらかい組織の痕跡が発見され,残された有機物から生態を明らかにする試みが行われるようになってきた。また2012年には大型のティラノサウルス類で,はじめて羽毛が発見された。このことによって,ティラノサウルス類の多くに羽毛が生えていた可能性が高まっている。
ティラノサウルスはどのような生物だったのか。最新の恐竜学とともに,最強の肉食恐竜の姿を紹介していこう。ジャック・ホーナー氏 特別インタビュー収録。総ページ数:24ページ