腕足動物の不思議な生き様に迫る、日本初の一冊！　しくまれたデザインが秘めた、無気力で巧みな生存戦略を解き明かす。

好評を得ている若手研究者によるシリーズ第10巻目、カンブリア紀に出現し、古生代に繁栄した生きている化石といわれている腕足類を取り上げたわが国初の本。将来、ナチュラルサイエンスを目指す初学者にとって刺激的な一冊。

●目次
第1章　古生物の研究
　化石の研究がしたい
　始まりの地は宮城県気仙沼市
　地質と化石の室内調査

第2章　腕足動物
　腕足動物を題材に
　腕足動物ブリーダー
　ベルム紀の腕足動物を見直そう

第3章　海外の一級標本に触れる
　初めてのスウェーデン調査
　ヴェステルイェーテランド
　奇妙な露頭群、ボーダ石灰岩
　国産と海外産の標本を見比べて

第４章　化石から生物像を探る
　化石に付加価値を見いだす
　凹凸形の殻形態
　流体力学に挑む
　腕足動物の黄金期

第5章　再び海外にて
　北米古生物学会への参加
　全か無かの評価　　国際腕足動物学会
　第五次スウェーデン調査

第6章　凹凸形の殻、進化
　形態Ｘ機能