加山雄三オリジナルLP 第1作
★★★★☆
1966年発売。65〜66年の録音で彼が世に発表した処女作である。もっとも音楽活動はもっと早く63年には「ハワイの若大将」でその洋楽センス溢れる素晴らしい音を聴かせてくれている。が、本作は「歌謡路線」をメインにした売れ線狙いもあって和洋混合の内容である。しかし加山の本音は洋楽一色でやりたかったのかな?と次作を聴くと判る。歌謡ムード満点の1曲目からいきなり2のブラックサンドビーチへの展開は彼の主張を感じるのだが・・?
本作でのAmazonの商品説明はランチャーズをベンチャーズと読み違えて説明しているのでチンプンカンプンなのだが、本作は3パターンで構成されている。洋楽プンプンのゴキゲンな演奏を展開するザ・ランチャーズ、和式ポップスから抜け出せない寺内タケシ&ブルージーンズ、歌謡ムードでのフルオーケストラ、との共演なのである。
何と言っても、当時の加山雄三の音楽的センスが溢れている内容に今聴くと驚いてしまう。特に洋楽への解釈とそれを消化したオリジナリティ溢れるザ・ランチャーズとの演奏は歴史に残る偉業だ。