加山雄三オリジナルLP 第4作
★★★★★
1967年1月発表。1966年6月以降の録音である。加山絶頂期の音源で「夜空を仰いで」「旅人よ」「まだ見ぬ恋人」の必殺3曲が挿入されている。このLPは昭和41年の大晦日に、加山が「君といつまでも」でレコード大賞本命とされていながら、映画俳優に与えてはならぬとの音楽業界が橋幸夫の「霧氷」に受賞を決めて加山は「特別賞」となってしまい、日本中が溜め息を吐いた翌日の昭和42年正月に公開された映画「レッツゴー若大将」のサントラ盤の様相を呈している。
勿論映画もLPも記録的な売上となった。他に「I Feel So Fine」「Four O'clock」も含まれていて映画での曲は全曲聴ける。
又、「My Gypsy Dance」「Hello Suzie」「I Used To Be」等の佳曲もあり彼の初期の最高傑作ではないかとの印象も持てる。
1967年は正月映画「レッツゴー〜」に加え夏に「南太平洋〜」年末に「ゴーゴー〜」の3本の若大将映画が公開されて、同時にサントラLPも併せてリリースされていることから、正に映画も音楽も流行も世論も加山雄三一色の時代だった記憶がある。関西フォーク、アングラフォーク、GSブームはなんとこの後なのである。先進的な加山の存在が浮き上がってしまうのは当然の事象だろう。