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世田谷駐在刑事

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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小説じゃないなら、☆4つだけど ★★★☆☆
作者の経験・知見に裏打ちされた警察事情や現場の動きにはリアリティが溢れ、その点では、数多の警察小説の中でも☆4つかなと思います。警察ネタ素人にも分かりやすいし。

しかし、小説としての出来では、目も当てられない。読後に週刊現代の連載としったが、夕刊ゲンダイと言われても信じる程度のレベル。警察官としての主人公以外の登場人物は書き割りのように薄っぺらで、ストーリーはあってないが如し、展開や描写は悪いが国語の成績が3の高校生くらい。

何かそれらしいタイトルつけて単行本で売っちゃっているけど、「THE警察 表舞台・裏舞台」なんてタイトルの新書で700円というのが、この作品に相応しい売り方でしょう。

ただ、この作者エライ!と思うのは、スーパーマンな主人公が自分じゃないってこと。
それオレ!あれもオレ!全部オレ!!ってな自画自賛本の元刑事とか元警察官僚の本から漂う匂いがこの本には一切ないのは好きです。
主人公の描かれ方 ★★★★★
主人公の描かれ方が、ありえないくらいにかっこいい。
やはり、描くならこれぐらい極端でいいと思う。
仕事をする男性にとって最大限楽しい夢想となる小説で、なぜ主人公の描かれ方が心地よく感じるのか、自己の内面を知る手掛かりを与えてくれる。無意識のうちに有している価値観や、実現したい自己像を明確にしてくれる。
周囲の状況も主人公の都合のいいように動いていく。多少の困難は描いて欲しいと思う。
現実は困難に対処することが多いので、あまりに周囲がすんなり動くと物足りなさを感じてしまう。
しかし、小説だからこれくらいでいいのだ。
作者は公安的捜査の描写を得意としている。今回もそのようなシーンが描かれているがすべてではない。
主人公は駐在兼、暴力団対策のエキスパートという設定になっている。
拳銃発砲事件、覚せい剤、拳銃奪取、賭博、闇金融といくつかの事件の短編集となっていて、暴力団がらみが多いが、暴力団という対立軸がしっかり立っていないように感じた。好敵手となる暴力団構成員の人物を設定するか、あるいは警察官からの視点で描かれたシーンばかりなので、暴力団視点のシーンを設けると、よりマル暴対策のエキスパートという設定が活きてくると思う。