トロピカルストーム作戦: FBIのユダヤ人系日系人の特別捜査官が暴力団組長を米国におびき出すまで (Kindle Single)
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米連邦捜査局(FBI)の潜入捜査官が、日本の指定暴力団と対決する! まるで映画のような話だが、1992-1993年、実際に起こった事件だ。今回初めてその“実話”(実話系ヤクザファン雑誌とは違う意味での「実話」である)の一部始終が明らかになった。ヤクザに不慣れな捜査官は、複雑な思いを抱きながらも、危険で、どこかユーモラスでもある任務を遂行できるのか?
1992年当時、ハワイには日本からの覚せい剤(通称アイス)が大量に流入していた。常用者による犯罪が急増し、犯罪者や関係者の取り締まりに地元警察は追われていた。そんな中、FBIは密輸入ルートの情報を得た。そして、流入元を断つための大捜査作戦に打って出たのだ! 暴力団幹部をハワイまでおびき出し、覚せい剤取引で逮捕する。そのためにFBIは、秘密兵器が必要だと判断した。その秘密兵器とは型破りなユダヤ人系日系人のFBIホノルル支局員であり、覆面捜査官となったジェイムズ・スターンだ。地元のストリップ劇場でヤクザの下っ端を接待し、懐柔するなど、潜入捜査を開始したスターン捜査官は、一筋縄ではいかない暴力団メンバーをうまく逮捕まで持ち込むことができるのか。それとも、逆に闇に葬り去られてしまうのか。長期に渡る取材をもとに著者は、指定暴力団極東会幹部が、アメリカで逮捕されるまでの秘話をまとめた。まるで劇画タッチのような、痛快ノンフィクション!
ジェイク・エーデルスタイン
米国出身、調査報道記者。元読売新聞社会部記者で警視庁担当も経験。自著に映画化が予定されている、『Tokyo Vice(東京の闇社会・米国人記者の警察回り体験記)』がある。ミズーリ州出身、ユダヤ系アメリカ人。1988年に19歳で来日。上智大学にて日本文学専攻。93年、外国人初の読売新聞記者となる。94年、埼玉県警暴力団対策課を記者として担当したのがきっかけで、日本の暴力団を20年以上にわたって取材・研究している。2006年から08年にかけて米国国務省主催による、「日本における人身売買実態調査」を担当。08年、山口組系後藤組組長、後藤忠政の米国での肝臓移植手術に際してのFBI(連邦捜査局)との取引を暴露し、警察の保護対象となった。現在、米国最大級のニュースサイト〈The Daily Beast〉のほか、〈ジャパンタイムズ〉〈フォーブズ〉〈ZAITEN(財界展望)〉〈ロサンゼルス・タイムズ〉に寄稿。FBIなどで暴力団の実態について講演。しつこい性格とデカい鼻、エルフのように尖った右耳などから「天狗」というあだ名もついている。