八木重吉詩集: 秋の瞳・貧しき信徒・未刊詩群
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素朴な琴
このあかるさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしずかに鳴りいだすだろう
断 章
もえなければ
かがやかない
かがやかなければ
あたりはうつくしくはない
わたしが死ななければ
せかいはうつくしくはない
夭折の詩人・八木重吉の詩をまとめました。
生前に出版された唯一の詩集『秋の瞳』、詩人自身が編纂を完成したものの、出版は死後になった『貧しき信徒』、この二つの自選詩集を完全収録、ほかに未刊の詩と詩群を加えました。
すべての作品に新字・新仮名づかいを採用、ルビ・目次付きです。
現代表記による八木重吉詩集で、これだけ充実したものは他にありません。
収録作品のうちわけとしては以下のようになります。
『秋の瞳』 117篇の詩
『貧しき信徒』103篇の詩
『未刊詩群』 301篇の詩(33の詩群と12篇の詩)
『未刊詩群』の内容詳細は以下のとおりです。
詩群
「白い哄笑」「土をたたく」「焼 夷」「私は聴く」「巨いなる鐘」「草は静けさ」「不安なる外景」「暗 光」「どるふいんの うた」「幼き怒り」「鞠とぶりきの独楽」「純情を慕いて」「幼き歩み」「寂寥三昧」「貧しきものの歌」「み名を呼ふ」「桐の疎林」「赤つちの土手」「春のみず」「赤いしどめ」「ことば」「論理は熔ける」「美しき世界」「うたを歌おう」「ひびいてゆこう」「母の瞳」「木とものの音」「しずかな朝」「日をゆびさしたい」「晩 秋」「鬼」「赤い花」「欠題詩群」
詩
「ね が い」「信 仰」「朝 飯」「キリスト」「信 仰」「涙」「病 後」「太 陽」「夜と昼」「基 督」「桃 子」「断 章」