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自分で考える社員のつくり方 (PHP新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: PHP研究所
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次はホワイトカラー ★★★☆☆
“工場再建屋”しての著者の経験から示唆するものは、『人は、自ら創意工夫を加えることができ、自ら働きかけられる労働をしてこそ、仕事の喜びや働きがいを感じるものである」ということ。
これは、働くすべての人にとって、一つの共通の思いであろう。
工場のような生産現場であれば、ムダとりの効果が可視化できるため、そのきっかけを与えてやれば、(ある種のゲーム感覚も手伝って)自ら考えはじめ、生産改善につながるという好循環が生み出されるということを、長年の経験から見えてきたのだと思う。

もちろん、ここにたどり着くまでには、「変革を恐れる心理との戦い」、「自ら築き上げてきたものを壊すという苦痛」が伴うが、その苦痛を超えたところに一つの喜びがあるとも主張。

説得力と納得感もあるが、個人的に本書を通じて示唆してもらったのは、これ以上でも以下でもないが、著者のような”再建屋”を絶やしていけないと思う。

一方、今後の組織運営上「自分で考える社員」は必要不可欠な要素の一つだと考えているが、(ホワイトカラーのような)知的生産におけるプロセスの可視化が難しく、効果測定の即時性が難しいものに対して、本書から示唆できるところはないか、ずっと考えている。


ムダとりとは直接関係ないかもしれないが、晴耕雨工、半農半工という1.5次産業化を通じた労働・生活の仕組み会社レベルで見直し、みんなにとってハッピーなワーキングスタイルを模索するという提案は興味深い。(P173「会社の中に村社会を」)
カイゼンを未読の人なら ★★★☆☆
 著者の本は何冊か読んでいるためか、重複分が多く新鮮味が無かった。要点としては「オートメーション化はモチベーションを下げるため必ずしも生産性向上にはつながらない」という、いまや古典とかした理論展開。(まあそれでも立派なものではあるが)未読と言う人の入門本にはいいかもしれない。
 ただ、その伏線としての論理展開は正直浅い。たとえば「非正規雇用の活用は労働のモチベーションを奪うものだ」と批判するが、業務の切り分けと単純作業の非正規化は既に日本のモノ作りの生命線だ。株主至上主義を批判するが、日本ほど配当性向の低い国は他に無く、これで高いというなら誰も日本企業になど投資しないだろう。効率化とはできない高みを目指すのではなく、出来る範囲で最大の効果を挙げるべきものであるはずだ。
みんなで会社のムダに喝! ★★★★☆
同著者の「ムダに喝!」を読後、この本を読みました。多少内容的にダブっているところも散見されますが、自分の頭の中を「ムダ取り」モードにするには共に読んでおいて損はないと思います。更に読者がご自分の業務に反映させて行きたいと真剣に考えているのであれば、西成先生の「無駄学」もついでに読むことをお勧めします。時代が求める近著「ムダ取り」3部作と私は位置づけています。さて内容についてですが、かなり以前に出版された「ムダとり」ほどのインパクトは無いにせよ(あるわけないかも、終始同じことを言い続け貫き通しているわけで‥)、山田先生の考え方に共感できる方には最近の山田先生の動向も垣間見えて、コストパフォーマンスという点から十分満足できる一冊であると思います。