はるか南の美しいサンゴ礁の海に、星の形の砂に彩られた小さな可愛い島がありました。島にはガジュマルの木が一本。夜ともなれば、星の砂は空に舞い上がり、島をあかるく照らすのでした。いったいこの星砂は、どんなふうにしてこの島にやってきたのでしょう。
これは島と海の生きものたちと星の砂をめぐる絵本。シンプルなお話に英語の対訳が付いている。圧倒的なのは、大胆かつ繊細なその絵。黒い海に深い青色、緑色の波がうねり渦巻き、月や星が金色にきらめき、赤やピンクのサンゴ、オレンジ色のいそぎんちゃく、色とりどりの魚や人魚が跳ねまわっている。
白い紙の上にイメージを描くのではなく、黒で塗りつぶした地を、こすり、引っ掻き、形と色を掘り出したような描き方に偶然性があっておもしろい。まるで砂の中から掘り出した宝物のように、黒の奥から、鮮やかな色彩と形があらわれている。明るいだけではない、暗さとまばゆい輝きが一体となった、不思議な魅力を醸し出している。
著者のCoccoは、心の闇を歌えるシンガーとして人気だった、沖縄出身のミュージシャン。2001年4月、とつぜん音楽活動を中止した。1年半振りに再開した活動のはじまりが、この絵本の制作だ。(中村えつこ)
危なっかしいくらいに
★★★★★
鋭い感性の持ち主ですね。幻想的な物語を通して、COCCOさんが故郷沖縄で見てきたもの、感じたものがジワッと伝わってきます。
絵も話も、荒削りな部分があるけれど、かえってそれが彼女の「等身大さ」を感じさせます。
この本を書いた当時の彼女は世界にどんな思いを抱いていたのかな・・と考えずにはいられません。
星の夜、
★★★★★
子供に「教育する」、という威圧的目的でなら買わないほうが良い。
きっと、そのような方にはご満足いただけない。
うつくしい、絵。
ながれるような、文体。
何の変哲も無い、フィクション。
私は、
こんなきれいな夜をまだ、一度も見たことが、無い。
COCCOファンにはおすすめ?
★★★☆☆
色彩もきれいで、絵もうまいな、と思うページもありました。
でも、絵本としての構成はぜんぜんおもしろくありません。
絵はとても上手だと思うので、どんな手法で書いたのか、そんなことを載せてくれると、美術的な意味でもっと楽しめたと思います。
英訳も著者ならではなのかもしれませんが、日本文の雰囲気のでる英訳がもっとあるように思えてなりません。
他のレビューはよかったけど私は
★★☆☆☆
南の島の恋の歌と合わせて購入しました。
アート的な要素ではなかなかすばらしいとは思いましたが
子供向け絵本としては正直がっかりしました。
???
★★★★★
原画の方を沖縄でみました。
印刷された絵本より断然素晴らしかった。
それ以上に描き方が全く理解できなかったのでした。
どうやってCoccoはこの絵本を描いたの?
みればみるほど解りませんでした。
こういう事は今まで一度もなかった事。
またしても天才Coccoに驚かされたのでした。
謎は、某雑誌に掲載されていて、やはり驚愕でした。
右脳の天才だなぁ、Coccoは。