ココロにしみいるアルバム
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演奏に派手さはないものの、その一流のギターには、心にしみいる「何か」があります。BGMとして一日中かけておいても聞き疲れしない心地よさと同時に、1音1音をかみしめるように聞くこともできる演奏(2枚組)です。
クラッシックギター界の巨匠
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この方がいなかったら、クラッシックギターが発展してなかったと思える位
私が、尊敬する人物です。
このアルバムは50〜70年代に録音されたもので、ステレオ録音のものが少ないのですが、評価され始めた、50年代の繊細な演奏やセゴビアの60ー70年代の力強い演奏も収録されていて、目を閉じて耳を澄ませば、彼のギターにたいする情熱が優しくつたわってきて、とてもすばらしいです。
時代が時代だけに、録音状態が少し悪いとはいえ、彼の音色は、本当にギター1本でここまで音が出せるのか、という位、素晴らしく、そして、私は大好きです。
力強い楽曲も耳を澄ませば、嫌な音がひとつもせず、音楽が心地よく伝わってきます。うっとりするほどの音色でいつも、就寝前にかけてます。
音楽のイロハも分からない2才の娘を寝かせるのに、かけたら、嫌がりもせず、彼の音色を聞きながら寝つくようになりました。
やっぱり、いろいろな楽曲がありますが、アルハンブラの思い出が収録されていることでこのアルバムを購入いたしました。
珠玉のギター
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珠玉の演奏です。
このような書き方をすると、真面目なクラシック・ファンには叱られるかも知れませんが、すべてがセゴビア・ミュージックです。
ギター曲はもちろん、ピアノ曲であろうがチェロでも弦楽四重奏でも、古くはルネサンスから近代まで弾いてしまいます。様式感だとか編曲物だとかという理屈を吹き飛ばす、美しい演奏です。音質的にも充分聴ける頃のものです(50年代以降)。
美しい歌です。すべてのフレーズが唄っています。テクニックがどうとかという事も超越していて、ひとつの間、タメ、コブシ回し(?)が、ギターや楽譜の存在を忘れさせます。すべてがたった今生まれた音楽であるような新鮮さ・即興性を兼ね備え、非常に自由でありながら「これしかあり得ない」程の決定的演奏。再現芸術の理想形がここにあります。現在セゴビア以上のテクの持主は多いことでしょう。しかし、それでも超えられない何かがここにあります。
セゴビアのギターを聴いた事がない人は羨ましい限りです。これからセゴビアを聴いて味わえる感動が残っているのですから。しかし、一生のうちに必ず一度は鑑賞して欲しいものです。感受性の鋭い20代くらいに…。初めて鑑賞される方は、先入観を持たずに、ただ純粋に音楽として接して欲しいと思います。音楽が好きで、ギターに興味があれば、騙されたと思って聴いてみてください。
クラシックだの古い録音だのという事は忘れて耳を傾ければ、必ずや心の琴線を鳴らしてくれることでしょう。
歴史に残る偉大な演奏家
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クラシックにおけるギターは比較的歴史が浅く、まさにこのセゴビアよって発展したカテゴリーであり、そう考えるとつい最近まで存命だったこの偉大な演奏家の録音を比較的クリアな音質で聞くことができるというのはなかなか興味深い。
最近のプレイヤーと比較すると柔らかい響きで、爪というよりも指で引いているという感じの音。もちろん技術は文句なしのすばらしい演奏で、ギターの可能性を大いに感じることができる。
彼の演奏を聴いて、ギターは歌の伴奏楽器と決め付けていたクラシック界が一目置いたのも頷ける。
演奏のすばらしさのみならず、今後は歴史的な資料となりうる名盤だと思う。
語りかけるギター
★★★★☆
セゴビアが他のギタリストよりもすぐている一番の点はその音色にあると思います。彼は様々な音色を一本のギターからかもし出します。それはまるで人間が語りかけているようです。優しく語りかけ、激しく語りかけ、悲しく語りかけ、楽しく語りかけてきます。一つ一つの言葉に意味があるように、彼の一つ一つの音にはすべて意味があるようです。よく聞くとひとつとして無駄に演奏されている音はありません。一つ一つの音がすべて語りかけてきます。セゴビア自身がわたしたちにコミュニケーションを求めて来るようです。彼のギターの音の中に自分の身を置き、時間を超えて彼の語りかけを聞くことができる、そんな名盤の一つであると思います。