ウィリー・ワンカはチョコレート工場経営者、いつも人目をさけている変わり者だ。その彼が、どういうわけか秘密の工場を見学させてくれることになった。この10年間で初めてのことだ。ただし、招待客はたったの5人だけ。ワンカ社特製チョコバーの包装紙の中に、金色の招待券を見つけた幸運な者だけが工場見学に参加できる。しかも、案内するのはワンカ自身だというのだ。
チャーリー・バケット少年は、この夢のような招待券を偶然手に入れた。道で1ドル紙幣を拾った彼は、どうしてもがまんできずに、あこがれのワンカのチョコバーを2本買ってしまう。そのお金があれば、貧しい家族に食べ物を買えることはわかっていたのに…。しかし2本目の包みを開けたとき、下の方でかすかに光るものを見つけたのだ!
その翌日、チャーリーはいよいよ工場の門をくぐる。一緒に行くのは、テレビっ子のマイク・テービー、お金持ちのお嬢様ベルーカ・ソルト、ガムが大好きなバイオレット・ボールガード、それに食いしん坊のオーガスタス・グループ。4人ともどこか頼りない。はたしてチョコレート工場の秘密とは何か、なぞめいた経営者ワンカとは何者なのか、その答えが5人の目の前でしだいに明らかになる。秘密のチョコレート工場はうわさ以上の、驚くべき場所だった。そしてそこでチャーリーを待ちうけていたのは、もう二度ともとの生活には戻れない運命だった。
『Charlie and the Chocolate Factory』(邦題『チョコレート工場の秘密』)は、あのロアルド・ダールによる奇想天外な作品。子どもたちが喜び、わくわくし、すっかりひきこまれること間違いなしの傑作だ。
読みやすい英語
★★★★★
ジョニー・デップ版映画の原作。英文は平易で,語彙の注釈も充実しているので,英語の勉強に適していると思う。ただし,子どもたちが災難に遭う度に出てくる Oompa-Loompa の歌は,今ひとつ意味がとりにくかった。私の力では,詩のようなものは少しハードルが高い。
本書の中心は,チョコレート工場の中で起きた数々の事件なのだろうが,読んでいて,Charlie の家の貧しさがとても印象的だった。特に,おじいちゃんがなけなしのへそくりを出して Charlie にキャンディーを買わせる場面など,読んでいて溜まらなくなるほど切ない感じである。
脳天気なファンタジーと相当奥深い残酷さが併存している,不思議な作品だった。
原作の世界観がすき
★★★★★
子供向け文学なので、巻末の注釈とあわせて読めば、初心者でもストレスなく読み進める事ができるお話です。
文庫サイズの英語本ということと、挿絵のかわいさに惹かれて購入しましたが、話のボリュームも丁度良く独特の不思議な世界と原作者のやさしくて人情的な勧善懲悪に好感が持てます。
映画を見る前に読んだせいか、映画よりこちらのエンディングのほうが好きです。
美しい映像と映画として多くの人に説得力をもつストーリーは素晴らしく、ほぼ原作を尊重した加工だと思いますし、ジョニデのWonka氏も素敵なんですが、原作の素朴で大げさすぎない雰囲気が欠けてしまったのが残念です。
きっと先に映画を見ていると、原作は物足りなく感じてしまうのかもしれません。
原作のWonka氏のほうがやや紳士的ですね(笑)
子供より大人のほうが楽しめる原作かもしれません。
映画を見てから
★★★★★
ダールの作品は、マチルダは本で読んだだけで十分楽しかったのですが、
チョコレート工場の秘密は、少しわからない部分がありました。
昔から飜訳がでているとは知りませんでした。
また、過去に映画が出ていて、一度は見たことがあるのに忘れていました。
今回の映画は衝撃的で、この映画を見てからは、本が分かりやすくなりました。
飜訳は誰のでもよいと思います。
子供に読ませるのなら、分かりやすい方を勧めるか、
挿絵がかわいいのをすすめるかの2つの方法があります。
問題は、内容が大切です。
ダールは、この作品で、何を伝えたかったでしょうか。
少なくとも家族愛は、映画を見て分かりました。
その意味で、映画はすばらしいと思いました。
ダールの皮肉は、奥が深く、私のような凡人にはわかりません。
そのため、訳者がどのような努力をして訳出しようとしたかは、その訳者の努力の話であって、読者の努力は必要ないように思います。
読者は、自分が気に入るか、気に入らないかだけで十分。
本を読んで、チョコレート工場の秘密がわかる人の方が少ないかもしれません。
ぜひ、映画を見てから読んでください。
日本語で読んでから、英語を読み始めました。
映画の英語字幕と俳優の英語の台詞を参考にしています。
読みやすくおもしろかった
★★★★★
本文は180ページ(挿絵含む)、1ページに230word程度。
読みやすいですよ。
次はどうなるのか気になって、どんどん読み進められます。
結果、1冊が短期間で読めて、英語に少し自信がついたかも。
ちなみに、読了後に映画(ジョニーデップ主演のもの)を見たら
がっかりしてしまいました。
原書はこんなに面白いのに、映像化すると陳腐だな〜と。
個人的には、原書が100倍おもしろかったです。
ロアルド・ダール節とでも申しましょうか?
★★★★★
この作家の作品は、本人が子どもの頃いじめられっこだったこともあるかもしれませんが、恵まれない境遇に有る主人公が、最後にハッピーになるというものが多いと思います。本作では、チャーリー、ジョーじいさん、ウィリー・ウォンカ氏、その他の恵まれている強烈な個性をもつ子どもたちが登場します。チャーリー、おじいさんのやさしい性格や、ウィリー・ウォンカのせっかちな滑稽さ、ウーンパルーンパの歌など、原著でこそ味わえる楽しい作品です。難しい単語も、表現もないので、非常に読みやすいです。多少映画とは異なる部分もありますので、映画を見た方もそうでない方もぜひ一読してみてください。