70年代カラヤンの指針
★★★★☆
やはり70年代のカラヤンはオーケストラと共に、勢いがあります。1番は全体にわたり重厚且勢いがあり一楽章などのおおらかな感じはほかの指揮者ではちょっとありえない演奏です。カラヤンの一番に対する思いがひしひしと伝わってきて、BPOとの信頼関係の厚さから来るファクターもこの演奏の完成度に一役買っておられると確信しています。二番は全体を通して、厳格で、四楽章のフィナーレの間の取り方はさすがカラヤンと叫びたくなります。3番も同じような事が言え、名演ですが、4番は違和感があります。どことなく、硬く聴こえます。カラヤン自身も4番は得意ではないような感じで述べられておられるので、少し、判るような気がします。カラヤンの演奏は、一貫性がありベルリンフィルとの意気投合というか格闘がすべての交響曲に通じて本当に凄いです。録音もアナログをある意味極めている重厚な音に録れています。