最初から最後まで語彙に関する1冊
★★★★★
授業での語彙指導のあり方や効果的な語彙学習、メンタルレキシコンに基づく語彙習得など幅広く、そして深く紹介された書籍です。
(上野義和氏らが執筆した『英語教師のための効果的語彙指導法―認知言語学的アプローチ』ように個々の単語の指導に焦点を当てたものではありません)
12章で構成されており、その項目は次の通りです。
第1章「効果的な語彙の導入(1)」、第2章「効果的な語彙の導入(2)」、第3章「語彙の定着を図る指導」、第4章「語彙を増やす指導」、第5章「さまざまな語彙指導」
第6章「入門期・再入門期の語彙指導」、第7章「語彙のテスティング」、第8章「語彙はいかに蓄えられているか」、第9章「語彙習得のモデル」
第10章「語彙と文法はいかに関連しているか」、第11章「バイリンガルレキシコン」、第12章「コンピュータの活用法」
TPR(Total Physical Response)やイメージによる語彙習得の重要性や単語集を用いた語彙指導の考察、フォニックス指導など興味深い内容が紹介されており、
英語教材例、授業実践例、語彙習得理論のデータから解説されています。
英語の先生にとっても参考になることがたくさんありますし、卒論、修論を執筆する大学生にとっても良い刺激になると思います。
語彙について興味を持っている方、疑問を持っている方、悩みを持っている方におすすめします。