星還り
★★★★☆
初代ふしぎ遊戯(朱雀・青龍編)はずっと前に全巻読んでいたのですが、
最近ちょっとしたきっかけでこの玄武開伝を知り、読んでみました。
8巻まで一気に読んだので、その余韻に浸りつつ・・(笑)
この8巻は私には「星還り」に纏わる部分がとても印象的なお話でした。
「命はそんな簡単なものじゃない」という多喜子の言葉に同感。
女宿も生きる為に、目的を果たす為に、そして大切な者を守る為に
今まで沢山の人間を殺めて来た事を改めて振り返る話だったように思います。
「私はこんな事をいつまで・・」という女宿の言葉は彼だけでなく
戦をしている人間全てが思う所なのではないでしょうか。
そしてソルエンを失った大きな傷を抱えながら、女宿は更に大切な人の為に
自分から手を離します。
大切な「家族」を失ったばかりなのに、それでも自分の痛みは押し殺して
愛する多喜子を突き放そうとする女宿。「例え生涯会えなくても生きてさえいてくれれば」
この言葉が本当に切なかったです。
女宿の強さが切ない、そんな風に思わせる巻でした。
それにしても良い所(?)で終わっているので次回が本当に気になります・・!