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戦国繚乱 (文春文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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歴史小説の冥 ★★★★★
3部の短編小説ではあるがすべて面白い。城井一族崩壊の場面にわずかに出てくる黒田官兵衛は、黒幕で暗躍する姿がよく描写されてるし、上杉喜平次景勝による「御館の乱」も解り易く描写されている。歴史上の史実の裏に隠されている暗部に焦点を当てて、登場人物が印象的に
特徴を強調されて描かれていて実に面白かった。
裏戦国史ともいうべき好中編集 ★★★★★
どちらかというと鎌倉時代の題材を得意とする作者の、これは「裏戦国史話」ともいうべき作品集。

その領地を我が物にせんとする策士 黒田如水(官兵衛)の策略にはまって、一旦秀吉への恭順を示したにも関わらず、我が地を守るために討ち死にする城井一族の物語。
大友義鎮(宗麟)の跡目相続に関わる有名な「大友二階崩れ」の詳細。
上杉謙信の死によって跡目を争う喜平次(景勝)と三郎(影虎)の争いで、優柔不断だった喜平次が変身して行く様を描いた「不識庵謙信の影」。

いずれも今まで華々しい逸話に隠れて取り沙汰されなかった主人公達の影の部分や、それによって翻弄される人々に描写を当てた興味深い、しかも面白さ抜群の中篇作品集です。
脇役達の好短篇 ★★★★★
戦国に名を成した武将なんだけど、あまりクローズアップされなかった上杉景勝・大友宗隣の家督継承を巡る二篇と、北九州に蟠居した城井一族の滅亡を扱った一篇の計三話を収録している。
特に御館の乱を通して景勝の人格がダークに変わってゆく「謙信の影」は秀品だ。
その他、サスペンス的展開をみせる「大友二階崩れ」や滅亡の悲哀をえがいた城井一族の話とも読みごたえ抜群で、戦国好きにはたまらない好短篇集となっている。