相手の立場を想像すること
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ぼくは、さまざまなともだちの立場を想像する。
目が見えないまりちゃんのことを、
しばらく目をつぶっていたらわかるかもと思い、
目をつぶってみる。
ぼくは、こうして、みみがきこえないともだちのこと、
神戸の震災で両親を亡くしたともだちのことも想像してみる。
そして、そこで感じたことをともだち本人に伝えるのだ。
みえないからこそきこえる世界、きこえないからこそみえる世界に、
ぼくは、素直に驚き感動する。
みえない、きこえない状態は、ずっと続くのではなくて
光や音をさえぎって、想像している間だけということも、
ぼくは、わかっている。
両親を亡くすことのように、想像しても想像しきれないことは
素直にわからないと感じる。
相手をかわいそうだというのではなくて、すごいという気持ちを伝える。
そして、そんなぼくに、ともだちが想像して伝えたこととは?
そこには、ぼくがこうして豊かに想像する人であることの
理由の一端が描かれている。
学校や地域では、障害のある人や災害の被害に遭った人の話を聞いたり、
アイマスクや車いすの体験をしたりする機会も増えてきている。
そういった時に、どこまで相手の立場を推し量れるだろうか。
完全にはわからなくても、疑似体験できるのは一時的であっても、
想像してみるのは大切なことだ。
同時に、当事者と語る機会があることも大切だ。
私たちは、自分自身にしかなれない。
そんな自分自身のことだって、完全にわかることは難しい。
あのときなんであんなことを言ってしまったんだろうと
あとから考えてわかることもあるくらいだ。
ましてや、自分以外の人のことは、どんなに身近な人だって
相手に心を向けて想像してみないと見えてこないものである。
学校や地域での学習の機会はもちろん、日頃の生活の場においても、
身近な人の立場を想像すること、語らうことは大切なことなのだ。
まずは身近な人のことを思い、「どんなかんじかなあ」と想像してみませんか。
癒される本です
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特別支援教育という言葉がだんだん浸透してきています。この本は、特別支援教育に携わるすべての人に読んでもらいたい1冊です。主人公 ひろくんの素晴らしい感性がこの本のポイントです。ひろくんのように、相手のよいところを見つけたり、感じたりすることができたらいいなあと思います。共生について深く考えさせてくれる素晴らしい本です。
「オチ」にとらわれないで
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・色々な障害を持つ友達の気持ちを想像する主人公。全て「すごいね」と思える積極的な主人公に心ひかれて読み進めると、結末の「オチ」に驚かされて物語は終わります。
・「オチ」はたしかに衝撃的で、また主人公の気持ちを理解する術にもなります。しかし、「オチ」が無くても、この物語は素晴らしいと思います。
・障害に限らず、自分と違う他者の理解は難しいものです。想像することが、人の気持ちを理解する初めの一歩になるのではないでしょうか。
・3歳の娘に読んだら、「見えないってどういう事なんだろうね」と、色々な人の気持ちに興味を持ったようです。
・和田誠さんの優しい絵が、主人公や登場人物の優しさをよく表していると思います。
子供と大人で一緒に読みたい絵本
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友人に借りて読んだこの絵本、とても印象的でした。目、耳、身体の不自由な方ばかりでなく、親がいない方も入っているのが示唆的です。不自由であること、失ったことの不幸ではなく、そのなかにある素晴らしさを発見しようと姿勢も感じられます。子供と一緒に読んで、親子で心に刻みたい大事な一冊です。
子を持つ親のぼくが思う、普通な感じがいい。
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普通な感じがいいです。
変に教訓めいてないし、淡々とした主人公ひろくんの語り口調もいい。
押し付けじゃなく、考える種を子供たちの胸にそっと蒔くって感じかな。
子供って結構敏感で、保育園児ぐらいに成ると、お話しに込められた
押し付けのメッセージを毛嫌いしたりしますし。
この本に5つ星を付けたのは
「ほんにんしかわからない」って事が書かれているところです。
そこが、
子供だけじゃなく、大人にもお勧めできる絵本ってところなんです。
もちろん、子供にも良いですよ。
年中さん、年長さん位の子供にピッタリじゃないかな。
小さい子は「なんで足無いの?」、「おじさん手が無いの?」って平気で聞いたりしますが、
年中さん、年長さん位から、そ〜言った事は言ってはいけないんだって、知り始めます。
だから、その年代に考える、気付く種を持つってのは重要かなって思います。
個性(障害)を題材にしていますが、普通な感じで違和感を感じない本です。
大人にもお勧めです。
大人や社会のエゴに改めて気付かされます。はぃ。
もっちー&まめもっちー書店
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本と同じように目を瞑ったり、耳を塞いだりしながら読んでみましょう。特別支援学校教諭、社会福祉施設指導員、保健師、助産師などを目指す学生さんたちにとても人気の絵本です。感想を尋ねると「多くの大人たちにも読んでもらいたい絵本」とのこと。最後のどんでん返しにも感動するそうです。05年1冊、06年1冊、07年1冊、08年2月1冊、7月1冊、10月1冊、09年1月1冊、6月1冊、計8冊のご注文、ありがとうございました。素晴らしい絵本ですので、多くの方々に知っていただきたいです。ラストシーンは私も予想できませんでした。児童相談所判定員時代に、骨形成不全で車椅子だったお子さんに「歩いて学校に行く途中で学校に遅れるかもしれないと気がついた時にはどうする?」と質問しなければならないということがありましたが、その子は「走って行く」と答えてくれました。生まれてから一度も走ったことがなかった子だったのですが。その時のことを思い起こさせてくれる絵本でした。
もっちー&まめもっちー書店
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特別支援学校の教員や社会福祉施設の指導員などを目指して教育心理学を受講している学生さんたちに絶大なる人気の絵本です。彼らが言うには「多くの大人たちにも読んでもらいたい絵本」とのこと。衝撃的だったようです。05年1冊、06年1冊、07年1冊、08年2月1冊、7月1冊、10月1冊、09年1月1冊、6月1冊、計8冊のご注文、ありがとうございました。素晴らしい絵本ですので、多くの方々に知っていただきたかったので…。最後が私(寄り道糸田)には予想することができなかった展開で、感動しました。 児童相談所判定員時代に、骨形成不全で車椅子だったお子さんに「歩いて学校に行く途中で、学校に遅れるかもしれないと気がついた時にはどうする?」と質問しなければならないということがありましたが、その子は「走って行く」と答えてくれました。生まれてから一度も走ったことがなかった子だったのですが…。その時のことを思い起こさせてくれる絵本でした。
チョコレートふうせん
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ほぅ・・・そうくるか!
と、心があったかくなる、でも「う~ん」と考えさせられる1冊!
移動図書列車
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これも課題図書としてまわってきた絵本です。
目が見えないこと、耳が聞こえないことなど、友達と同じになって考えてみる。するとすごい発見が!!
低学年のうちに、絶対読ませたい本です。