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外人部隊の日本兵

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 並木書房
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最も間違いの多い外人部隊本 ★★☆☆☆
久しぶりの外人部隊関連本である。本書の出版に先立ち雑誌SAPIOとニュースJAPANで著者の手による外人部隊取材結果が紹介されたが、空挺連隊と歩兵連隊とを誤記した記事や、第二外人空挺連隊長へのインタビューにおけるフランス語の2時間と12時間を聞き間違えるといった(本書中では訂正された)著者の片言フランス語を目の当たりにし、不安を感じながら本書を手に取った。結果、第1章の最初のページがら首をかしげることとなった。衛兵に対し発せられるフランス語の「ガルダブ」を「敬礼」を意味する合図と本書にあるがこれは単に「気をつけ」の意でしかない。さらにページを読み進めるとケピ・ブランをかぶった50KMの行軍とあるが、それは入隊4週間後に(ベレー帽をかぶった)行軍を行った暁に初めてケピ・ブランをかぶる権利を得る名高いケピ・ブラン行軍のことではないか。

本書に頻出する誤訳や不適切な訳語のについての指摘はこのへんで止めておくが、その他「といわれている」という(事実と異なる)噂話をそのまま書いた部分も多く、ジャーナリストの本分である「裏」を取ることを全く怠っていると言わざるをえない。なぜ、このような本が出来上がってしまったのか。著者が軍事を専門としていない事、著者のフランス語能力に問題があった事、取材前後に資料に当たることを怠った事などが大きな原因であったことは明らかである。

繰り返して言うが久しぶりに出た外人部隊関連本なのである。外人部隊に関する最新情報を得たいと思って本書を手に取ったものに対する罪は大きい。著者は現在イラクで行方不明となっている齋藤昭彦氏についての本を執筆中とのことだが、本書に登場した日本人部隊兵に原稿に目を通して貰うなりして間違いを減らすようにされてはどうだろうか。
もっと突っ込んで欲しかった・・・惜しい! ★★★☆☆
それほど軍隊に興味がある訳ではないので、フランス外人部隊については、「フランスの国軍のはずなのに何故外人の部隊があるのだろう」という素朴な疑問と、世界最強の部隊だとかパラシュート部隊だとか漠然とした知識しかなかった。

本書はその外人部隊の現役日本人隊員達へのインタビューと、仏領ギアナのジャングルでの訓練に著者が同行したときのルポが収められた作品である。私が本書で知りたかったのは、彼らはなぜ日本人なのに外人部隊に入隊したのか。この一点である。

自国が貧しい東欧の若者であれば、金銭的な面もあるのだろうと、おぼろげながらも想像できるが、軍隊に興味があるのであれば日本にはとりあえず自衛隊がある。金銭的な理由はあまり考えられない。考えられるとすれば、自分を試してみたかったという理由くらいであった。

たしかに、そういう答えをする人物もいたが、テレビのドキュメンタリーを観て興味を持った、といったような、なんだかはっきりしない理由の人物も多い。しかし、彼らが適当なのではなく“何か”を持っている人物だということは、本書が書かれた時点で外人部隊に所属する35名の陰には多くの脱走兵が存在する、という事実によっても証明されていると思う。

作品の内容とは関係ないが、外人部隊が組織された理由も記されていたので、私の長年の素朴な疑問も氷解した。なんだかスッキリした気分である。

ただ、不満もある。部隊の中に入っての取材(インタビュー)だから時間の制約があったのかもしれないが、全体的に突っ込みが甘く深みがないことである。経験年数の浅い隊員は別にしても、10年以上の経験を持つ二人の人物、及川特務曹長や面構えからしてタダモノではない吉水曹長の章はもっと突っ込んで欲しかった。残念である。
エポックメイキングな出来事 ★★★★★
 一読して感じたのは「爽快感」であった。この種の「部隊もの」を日本人が書くと、どうしても独特の「臭さ」がにじみ出てくるものだが、この本からは不思議なくらいそれを感じなかった。
 登場する外人部隊所属の日本人たちのキャラクターもあるが、それ以上に、著者の姿勢が通常のジャーナリストや研究者とは違うのではないか?そう思って著者の紹介を見ると、76年生まれで米の大学を卒業、バルセロナの大学院を出てスペインの新聞社の記者となり、その後フリーになられた方だった。
 何が違うのかといえば、「軍への偏見を全く感じない」ということである。軍を誹謗する感情を持つ者がいる。一方で軍を擁護する感情を持つ者がいる。いずれにも特有の臭さがある。しかし、この著者にはその臭いが全く感じられない。
 この著者は、あるがままで軍を捉えることができ、日本人が持つ悪い癖「軍の存在自体への疑問・感情」をもっていない。
 海外でジャーナリズムの仕事をはじめ、6ヶ国語を駆使して取材ができるという類まれな能力がその大きな理由であろう。しかしそれ以上に、1976年生まれという年代がキーポイントなのかもしれない。
 この本は、単なる若きジャーナリストによる優れた作品という以上の、わが国軍事ジャーナリズム界のエポックメイキングな出来事のような気がしてならない。著者の次作と今後が楽しみである。
現役日本兵達! ★★★★☆
表紙のケピブラン姿のアジア人が強烈に印象に残り、購入しました。
読み進めていくうちに、かつての自分を思い出しました。かつて、私も
外人部隊を目指した一人でした。大学合格が叶わなければ・・・結果として
希望通りでは無いにしろ、大学の進学を果たすことが出来、外人部隊は自分の
人生の選択肢からは外れていきました。今、この本を手に取り、読み進めていき、
かつての自分を思い起こしたとき、果たして彼らのように外人部隊に順応することが
出来たのだろうか?と考えると、たぶん不可能であったに違いないと思います。
彼らは、とにかく今の日本人よりも遥かにポジティブシンキングの持ち主であることだ。
異国の地で逆境に真正面から対峙し、それを見事に克服していく。私を含め、現在、とかく
何事にもネガティブシンキングを持つ傾向にある日本人に、彼らの侍魂を体感して頂きたいと
思う。