気持ち良く聴けるCD
★★★★★
私の思い込みを壊す様な、キース・ジャレット演奏が聴けたCDだと思います。
私の受けた印象は、曲の重厚さよりチェンバロの高低の流れのるようなつながり、
そしてペトリが気持ちよさそうにリコーダー演奏をしているという感がして、
私には聴いていてとても楽しく感じられました。すっと耳に入って来るような演奏
だと私個人は感じました。
抽象的なレビューになってしまいましたが、私には買って良かったと思うCDでした。
リコーダーのヴィルトゥオーゾ Michala Petri との共演
★★★★★
ジャレットの左手は通奏低音を奏し、右手は旋律楽器を奏している。バッハの合奏形式におけるトリオ・ソナタの音楽を明確に聴くことができる。またBWV 1030 - 1035は、本来、フルート・トラヴェルソ(横笛)のための作品であるにもかかわらず、リコーダーのヴィルトゥオーゾ Michala Petri と共演したのもジャレットのセンスの良さを感じさせる。なぜなら、そのことによって、作品をより繊細に表現できてる。リコーダー独特の表現が成功していると言うことである。Michala Petri のヴィルトゥオージティも聴き応えあり。ちなみに、私がこのCDを、行きつけのジャズ喫茶のマスターに聴かせたところ、BWV1030のプレストが「ドライヴしている」と、大いにヒットした。そして彼もこのCDを購入するにいたる。
1992年録音
驚愕の超特急バッハ
★★★★★
早いテンポの曲だと、キースの演奏が畳み掛けるように疾走していき、それを受けて立つペトリもいつ息継ぎしてるんだろうという超人技で応酬するという、体育会系ソナタ。相当、リハーサルを重ねたんだろうなあ。
さすがジャズ・ミュージシャンによる古典解釈という感じで緩急も豊かで、(もしかしたらこういう風にしか演奏できないのかもしれないが、)異端的だが抜群に面白いバッハが聴ける。ハープシコードやプロックフレーテの音が穏やかなので、聴き始めはリラックスのための音楽として聴いていたのだが、じっくり聴きこむとやっぱり全体的にはマッチョな仕上がりだと思う。ペトリのブレスの音が激しく入ったり、時折若干苦しそうな音色になってる箇所なんかもあるが、そういうところも含めてこの高難易度の演奏を味わいたい。
極上
★★★★★
演奏、録音ともに抜群、最高。
古学にありがちな説教臭さがない。生き生きとのびやかな音楽。
各分野のマニア オーディオ、クラシック、キース、リコーダー、チェンバロ・・・すべての方々にお勧めします。
ヘンデルより暗めのバッハ
★★★★★
1992年10月29日リリース。ヘンデルのリコーダー・ソナタと同じ組み合わせ。キースのハープシコードとペトリのプロックフレーテはここでも息がピッタリで、ヘンデルより暗めのバッハを見事に空間として創りだしている。
タンノイのスピーカーで音の分離を楽しみ、イッタラのEGOのカップに濃いめの挽きたてコーヒーを入れ、ポール・ケアホルムのソファで聴きたい感じ、かな(●^o^●)。ヘンデルとともに『癒される』演奏だ。