大満足!
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私は高校時代からハードロックバンドでベースをしていたのですが
ご存じのようにロック界ではベースは日陰の存在で空気なような扱いでした。
そんな中ベースマガジンで知ったのかジャコです。
Jazz、Fusionには興味など全く無かったので当時は無関心でした。
しかし、後年Jazzマニアの知人からジャコの壮絶な演奏を聴かされて激しい衝撃を受けました。
ベースでこんな激しい自己主張をしながらも演奏は崩ささない。
何というグルーヴ感か・・・その恐るべきテクニックはもちろん音楽性も大変すばらしいです。
私はジャコの演奏の虜になりました。
そんな中このアルバムの登場です。演奏、選曲もすばらしいです。
是非、あらゆるジャンルの音楽愛好家に聴いてもらいたいですね。
特にベース奏者は必聴です聴くべきです。
ジャコはベース演奏に大きな革命をもたらしたと言えます。
なんというかギターで言うとジミ・ヘンドリックスを思い浮かべますね。
ジャコの成し遂げた、ベースと音楽の革新に思いをはせて
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70年代後半から80年代前半のジャズに詳しい人も、そうでない人も、音楽におけるベースの位置づけを決定的に変えてしまったジャコの、短い間に成し遂げた偉業に思いをはせるのに適した素晴らしいベスト盤だ。すべて既発表の演奏で、彼の死後リリースされたのはディスク2のM9(ワード・オブ・マウス・ビッグ・バンドの81年のライヴ「バースデイ・コンサート」より)のみ。しかし、たとえ本作収録の曲をすべてオリジナル音源で持っていたとしても、ジャコが自らのリーダー作で、あるいは盟友(パット・メセニー、ジョニ・ミッチェル、ウェザー・リポートのメンバー達等)とともに推進した音楽を、レーベルを超えてまとめて回顧できる。ジャコはベースの奏法の革新者であっただけでなく、そのベースが他のミュージシャンをどれほどインスパイアしたか、70年代後半〜80年代前半のジャズを中心とする音楽の一側面を的確に捉えている。
ジョニ・ミッチェルの逃避行からなら「コヨーテ」、ウェザー・リポートの8:30からなら「ブラック・マーケット」を選びたくなるが、あえて外して他の重要曲を選んでいるところが渋い。衝撃の「ドナ・リー」から始まり、ピースフルな「ジョンとメリー」の深い感動で幕を閉じる構成が良い。
音は2007年デジタル・リマスターのものに基づいている。中の解説も充実しており、ジャコ入門者には役立つだろう。スティング、フリー、カルロス・サンタナがそれぞれ寄せた言葉もジャコへの敬愛に満ちていて見逃せない。