ボレロは実はバレエ音楽
★★★★★
1993年3月ベルリンで録音。ブーレーズとベルリン・フィルの組み合わせの最初の作品である。
モーリス・ラヴェルは全部で5曲のバレエ音楽を残していて、本作の『マ・メール・ロア』と『ボレロ』がその内の2つということになる。『ボレロ』が元々バレエ音楽だったと言うことを聴くとビックリする人も多いのではないだろうか。スペイン風のバレエ音楽を希望したイダ・ルビンシテイン夫人の依頼で作曲されたのが『ボレロ』なのだ。このユニークな曲にどんなバレエの振り付けが付いたかは僕は知らないが、今やシンクロにしてもフィギュア・スケートにしても引っ張りだこのこの曲であればどんな振り付けにも合うのかも知れない。
ブーレーズが流石に天下のBPOとの初顔合わせに選んだだけあって、素晴らしい演奏である。随所に『これホントにベルリン・フィル?』といいたくなってしまうところが出てきて驚いてしまう。BPOも指揮者次第でこんなステキな演奏をするんだと思って嬉しくなった。特に『ボレロ』の管はベルリン・フィルらしかぬ『遊び』があって素晴らしい。必聴盤。