「せかいじゅうで いちばん よわむし」の男の子、ラチ。犬がこわいし、暗い部屋がこわい。友だちさえも、こわい。そんな彼のもとに、ある日小さくて赤い「らいおん」が現れた。「らいおん」に鍛えられて、どんどん強くなっていくラチ。ひとりでも強くいられるようになった時、別れが訪れる。
夢をかなえるためには、強くならなければならないこと。強くなれば、やさしくなれること。そして別れを乗り越えて、また強くなること。大切なことを教え終えたら、置手紙だけを残して去る「らいおん」がいつまでも心に残る。なめらかに動く小さな体や「きみ、よくみていたまえ!」といった大人びた口調も、なんとも魅力的だ。
勢いのある黒い線にシャーベットカラーの黄色、緑、オレンジの3色だけで色づけされている絵。たっぷりの余白が広がりと静けさを感じさせる構図。この洗練されたデザインが、大人のファンも増やし続けている。1965年発売のロングセラー。(門倉紫麻)
ドラえもんとは違うタイプ。
★★★★☆
世界一弱虫な少年、ラチ。
飛行士になりたい、っていう夢はあるものの、とにかく弱虫。
犬を見ると逃げ出して、
暗い部屋には入れません。
そして、友達すらも怖いので、仲間はずれにされ、いつも絵本を読んでいます。
で、ある日、一番好きだった絵本の中のライオンがやってきます。
ちょっと小さいサイズのライオンですが。
でも、そのライオンがメチャクチャ強い。
ラチのことなんてあっという間に倒します。
そんな強いライオンがついていてくれることで、もう、犬も怖くないし、暗い部屋も怖くなくなり。
最期には、友達が使っていたボールを持って行ってしまった強い「のっぽ」の子すら、やっつけます。
このお話のステキなところは、基本的にライオンは何もしないのです。
そこがドラえもんとの大きな違いで。
ライオンは、ラチのそばにいるし、ついているけど、何もしない。
いつもドラえもんに何かしてもらっているのび太は依存ぎみですが。
誰も最初からは強くはあれません。
強いものに守られていること。
そして、次第に自分の強さも自覚していって、それを自信に変えること。
そうすれば誰かに依存しなくても、一人で生きる強さをもてる。
そんなことを小さくかわいい最強のライオンが示してくれているような気がします。
絵も話もステキ
★★★★★
弱虫のラチが、らいおんに助けてもらいながら成長していくお話です。
ラチが、強くなるためにらいおんと体操をするのですが、4歳の娘も一緒にやってました。
その姿に2人で大笑い。
でも最後はちょっぴり切なくなります。
勇気を出せば、何でも出来るということを教えてくれます。
いつかラチみたいになりたい、と思ってくれればと願っています
強くなるぞ
★★★★☆
弱虫のラチが、らいおんに強くしてもらう、お話。
最後のラチに宛てられた、らいおんからの手紙が泣けます。
『ラチくんへ
きみは、らいおんと おなじくらいつよくなったね。
もう、ぼくがいなくても だいじょうぶだよ。・・・・・・・』
そして、最近読んだ『夢をかなえるゾウ(水野敬也)』と
ダブりました。
こういう、なりたい自分に導いてくれるモノに
私も会いたいな〜なんて思ってしまう・・・
うちの子(五歳)は、この本が好きで
よく、「これ、よみたーい」と言ってきます。
ずっといっしょ!
★★★★★
らちくんの苦手なもの、
わんわんほえる犬、まっくらい部屋、苦手なともだち・・・
特にまっくらい部屋、私も怖くて仕方なかったなあと思い出してしまいました。
大きくなるにつれ克服したものもあるし、
もちろん今でも怖いものはまだたくさんあるけど、
らいおんくんは決して特別な存在じゃないのかも。
素敵なメッセージをくれる絵本です。
こんなライオンがいたらなあ!!
★★★★★
って、子供はみんな思うみたいです。
ラチは、世界で一番(!)よわむしの男の子。
でもある日、まっかな小さいらいおんがラチの前に
現れて・・・
暗い部屋がこわい、犬がこわい、いろんな「こわい」に
子供は自分をあてはめるでしょう。そして、らいおんの力を
借りながら、いえいえ、本当は自分自身で・・・
あとは読んでのお楽しみです。
子供時代に、絶対に読んであげてほしい一冊です。