私はエリは
★★★★☆
「エリ=創造主」という解釈はしなかったし「母」でもなかった。私の母はどっちか言えば評価を気にする人だったし、保育士をしてゆく中で、虐待する「母親」も見てきた。勿論「夫」でもない。私は仏教徒なのでキリスト教っぽい違和感は否めなかったけど、それでも良い話だと思いました。ルシアは憧れますね。中学生位の、出る杭打ち打たれまくりの時期にこの本は必要だと思う。誰かしら「あなたは大切」と言ってくれる存在がないと、やはり人間生きられない。私はエリは自分を認めてくれた多くの人だったり、ある場合は親や家族、故郷だったりと、決して単数だとは思っていないです。
ありそうでない絵本
★★★★★
マックスルケードの絵本はテーマはシンプルなのに、ストーリーが面白くて最後にどういうオチがあるのか気になってしまう。私は図書館で子供そっちのけで彼の絵本を読むのが止まらなかったりします。
聖書の神様のコンセプトって、一度スイッチが入った人にはどういう側面からもピンとくることができますが、そうでない人にはよくわからないですよね。
でもこの絵本とそのシリーズ、ほかのマックスルケードの絵本は、子供に神様のコンセプトを、ストンと心に落ちるように理解させるきっかけになるようなものだと思います。
これはマックスルケードの絵本の中ではまず最初に読む本としておすすめします。絵もとてもいいです。
パンチネロのふがいなさに自分を重ねて、神様はこんな私でも愛してくれているんだなあと思い返すことができる、大人の私にも大切な一冊です。
自分が自分らしくあることは可能か?
★★★☆☆
木でできた小人のパンチネロ。
その小人の村では、シールの貼り合いが1つのルール。
褒めたい人には星のシール。
だめな人には駄目印シールを。
駄目シールばかりを貼られたパンチネロは落ち込みます。
自分の存在、自分の価値、、、、。
それってなんのか、、、。
そんなある日、一切のシールが貼られていない女の子に出逢い、、、、、。
社会で生きている以上、他人の目、評価を、一切気にせずに生きて行くのはなかなか難しいこと。
でも、他人の評価、目を、それはそれとして、自分の価値ってものを他人に左右されずに自分で信じ、強くあることは不可能ではありません。
さて、では、そう強くあるには何が必要なのか。
この絵本の中に、その答えへの道しるべがあるかもしれません。
後からあとから・・・涙があふれます。
★★★★★
現在の格差社会、肩書きや、ステータス、貧富の差…いろいろ、ありますが、きっと心の貧しい人ほど、そんなものに振り回され、自分が優越感を持ちたいために、他者を蹴落としたり、レッテルを貼ったり、悪意を持った行動に移ります。そうすると、本末転倒、何が大切なのか?を見失ってしまいます。反面、そのレッテルがピタッと張り付く人も、それらを自分自身が認め、いつも気にして振り回されている。本来、何が大切なのものなのか?人間一人ひとりの尊いものは、何なのか?を教えられました。それは、他者からの評価やレッテルではなく、自分が存在するということへの感謝と、愛だと…。そして、私も今は、灰色のダメシールが、たくさんくっついているような気がします…。
うーん
★★★☆☆
この絵本の評価がとても高かったので読んでみました。
物語の大半は納得できました。いつも他人からの評価ばかり気にして、それに縛られて自由に生きられない。まさに少し前までの自分と重なります。そして自分自身、本当に大切なのは他人の評価ではなく「自分自身がどう思うか」だと気が付き、本当に大切なことや、本当に大切な人についてもわかるようになってきました。ただ、この物語では、「自分の命が大切な理由」=「創造主が大切だと思っているから」になると思うのですが、この創造主のイメージって9割型「神」のようで、実際聖書のお話から来ているそうなので、神なんでしょう。一応、母という考え方もできて、それだと納得いくところもあるのですが、実際に子供が読んだときに、母に大事にされていると全く感じられなかったら、何を信じていいのだろうか。神の存在も、信じている人にとっては安心できる良い話なのだろうが、信じていない人にとっては何の意味も持たないのではないかと思った。
とはいえ、その部分以外は自分もとても共感できて、生意気を言わせてもらうと、パンチネロが大切な理由は、「創造主に大切にされているから」ではなく、ルシアという友達ができて、「ルシアにとって大切な存在だから」になってほしかったです。