今なお時代を超えて現代社会にも大きな影響力を持ち続けている
著名なナポレオン・ヒル博士の著作「思考は現実化する」を始めとして
様々な成功哲学や自己啓発本など、個人の成長に関連する書籍が
巷(ちまた)には溢(あふ)れていますが、こういった書籍を読むことで
何となく自分が成長したかのように感じたり
ライフステージを上げられたかのような錯覚に陥っているだけ
の方が多いようにも見受けられます。

これらの多くの成功哲学や自己啓発関連書籍のほとんどで　
「じゃあ、一体どのように行動すれば、思考が現実化するのか？」
という思考を現実化するための行動指針を明確に、かつ具体的に
示したものが見当たらず
抽象的表現に終始した内容でお茶を濁しているものが多い、
という印象を受けました。


これは成功哲学や自己啓発、リーダーシップ論など
個人の成長に焦点を当てた多くの書籍の執筆者の大半が
研究者や学者としての立場で論じていることに
その原因があるようです。

彼らにとっては理論先行の学問としての取り組みでもあり
また現場主義というより机上の論理先行でも成果を
云々(うんぬん)されることが無いため、机上の空論とまでは言いませんが
机上の理想論をベースにしているからかもしれません。

著者にしても理想論を一括りに否定するものではありません。
本来のあるべき姿を理想とし、その、あるべき姿に向かって
努力を続けることが「理想的な現実論である」というのが
著者の思いでもあり、日々の実践行動のベースに置いている
信条でもあります。


今の時代に求められているのは、綺麗事や理想論を
ただ並べ立てるだけではなく、行動を起こし実践することで
多くのものを体得し、その実践行動により経験値を上げることで
新たに見えてくる未来を切り拓くことが、より大切に
なってくるのではないかと考えています。

どんなに優れた書籍でも、読んだだけで分かったつもりになるのではなく
現実問題としての具体的な実践行動に焦点を当てて取り入れてみる
やってみることから始めなければもったいないと思います。

本書ではこれらのことを踏まえて、書籍のテーマごとに
読者がどう行動すればよいのか、という具体的な行動指針を
分かりやすくまとめました。

読者の方が現実の会社組織の中で、職務上の重要なポジションや
職務権限を獲得し、組織の中で昇進・出世といった具体的な成果を
目指せることを目標に置くことは当然ですが、組織の中において
上司や人事部門による評価を気にすることより、もっと大切な
自分流の生き方や価値観を尊重し、自分独自のライフバリューを
手にすることにも主眼を置きました。


著者の長年に渡る人生経験や会社経営の現場で、培(つちか)い
活用してきた習慣や行動指針がベースになっていますので
実践行動の有効性には自信があります。
どうか実践を通して行動を習慣化し、あなたの成長にお役立てください。

社会人としてスタートを切った新卒の方から
これから組織の中で存在感を発揮したいと考える中堅の方
今ひとつ現在の自分のポスト・肩書に納得がいかず
現状打開を熱望しているすべての組織人に向けての
具体的な実践行動および解決策の処方箋となるように意識しました。

本書は、会社や事業体で働く組織人のための行動指針として
分かりやすくまとめてありますので
本書の内容を実践していただくことで
会社や組織の中での出世とか昇進に効果をあらわすだけでなく
自分の生き方を再認識し一個の社会人としての「人間力」を
高める効果も併せ持っていると確信しています。