名参考書の1つ
★★★★★
英作文の指導で定評のある中尾先生の著作。初版から30年を超えるロングセラー。ロングセラーの
参考書は必ずそれなりの存在理由があります。
本書は、第1部文法、第2部文型と熟語、第3部話題別の表現に分かれています。英文ライティングの
際のキーとなる動詞関連事項に半分くらいのページを割いているのもうれしい限りです。
1部、2部は各セクションともExample→要点の解説→例題→Exercises→To Memorize→実力問題という
構成になっています。無駄のない解説です。30年以上改訂されてない(今後もされないと思います)ので、
今日の大学入試問題の傾向は反映していませんが、ライティングの力は確実つく一冊です。結果として、
大学入試にも十分対応できるし、英文を書く必要のある社会人の人にもお薦めしたいです。
「はしがき」と「本書の構成と利用法」に中尾先生の考えが書かれています。一部引用させていただくと
「本書には随所にTo Memorizeとして重要語句を含む短文が掲げてあるが、これは文字通りmemorize(暗記)
して頂きたい。
こう書いてくると、本書は暗記することばかりではないかと諸君は思われうかも知れない。正にその通り、
暗記すべきことばかりである。英語は99パーセント暗記だと言った人がいる。それはウソである。英語は
私に言わせるならば100パーセント暗記ものなのである」
英語を身につけるには先ず徹底した暗記が必要不可欠であることは間違いありません。
伝統的英作文参考書
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英作文も優れた参考書がたくさん出版されており、特に最近の参考書は非常に読みやすくなっています。本書は、それらの参考書ほどわかりやすく書かれてはいないかもしれませんが、だからこそ何回も繰り返し勉強するのに適していると思います。著者の英語力は第一級であり、参考書としても、長い間売られてきた信頼性の高いものです。本書がそれほどたくさん売れているとは思えませんが、それでも販売を続けている数研出版には感謝です。噛めばかむほど味が出る、何回読んでも新しい発見のある、スルメのような本です。
佐々木と並ぶ正統英作文
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文法事項に沿って比較的長文の英作を
履修するようになる。圧倒的な分量は
さすがに文系受験生でも辟易するかも
知れない。実際的には、比較級の文章
だけを集中して見るといった、一点豪
華式で使わざるを得まい。
30年増刷を続けたには、やはり、実質
ネイティヴの中尾御大のネームによる処
が大きく、100パーセント正しい文章
と賞される内容的信頼への証であろう。
本格的な英作文の本
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中尾清秋(なかお きよあき)名誉教授は、早稲田大学教育学部英文学科で長年に渡り英作文を担当しておられた方。講義は言うまでもなく、研究室などでの学生との会話もすべて流暢な英語でこなしておられたことは、早大で伝説にまでなっている。先生のお考えでは、英会話は頭の中で瞬時に英作するもの、英作文は紙に書くだけの違い、とのお話。だから、文法、熟語、例文暗記の知識を得ることで、会話と作文の両方ができるようになる。その基礎がこの本につまっているのは、書店で一見すれば良く理解できます。ちなみに、國弘正雄氏の「英語の話し方」や、東後勝明氏の「英語ひとすじの道」にも登場する有名人。東後氏の学生時代の恩師なので、氏の本には中尾先生の実力の程も触れられている。現在も、早大のエクステンションセンターや、各種カルチャー講座でもご活躍中で、英作や会話の講義を受講できる。