KING CRIMSON In The Court Of The Crimson King (2008 Japanese 5-track HDCD issue of the classic 1969 album picture sleeve with Japanese/lyric booklet & obi-strip - Still factory sealed! IECP-50001)
戦慄のデビュー作
★★★★★
プログレッシブロックの代表的バンドと言っても過言では、ないだろう。俺は高校生の頃に友人にレコードを借りて、よく聴いた。 強烈なインパクトを受けた。
何と言ってもロバートフリップの常識を打ち破る名プレイ。驚いたのは7フレットを、またいで笑いながらプレイしている。恐るべし。ジャケットも今ではない独特な感じ。 彼らが世界中のアーティストに与えた影響は計り知れない。
長い演奏がプログレの特徴だがJAMバンドの、だらだら意味のない演奏よりは内容のある、こういったバンドが俺は好きだ。
今後もロックの大傑作であり続ける作品
★★★★★
初めて聞いたのが、オリジナル発売から約9年後、当時のLPでも圧倒的な音質・演奏だった。当時は、ステレオのアンプ、カセットテープ・デッキ、SPを別のメーカーで揃えるのが普通だった。ビクターのプリメイン・アンプ、SONYのレコード・プレイヤー、カセットテープ・デッキ、オンキョーのSPはこの作品の1曲目を大音量でかける時、最大限の性能を発揮していた。LPではたまに聴き、テープで何回も聴いた。
演奏・曲も究極で、70年後半の時点でも同等の演奏が出来るロック・グループは、既に解散していたが、クリムゾンそのものしか見あたらなかった。丁度この後、キング・レコードが、ヨーロッパの各国のプログレをシリーズで発売したり、他のレーベルも過去のプログレを含むロック名盤を1500〜1800円位で大量発売し、興味があるグループのものを買い集めた。色々ヨーロッパのプログレも聞いたが、結局この作品以上のものは無かった。このアルバムで最大の音楽的な貢献をしているのは、イアン・マクドナルドであるが、その後のキャリアを見ても、この作品を製作時に何か奇跡的な閃きが生まれたのだろう。M.ジャイルズのドラミングもジャズ・ドラマーでないと叩けないようなもので、この後、ジャズを聞いていく一つのきっかけになった程だ。勿論、他のメンバーも最高のパフォーマンスで、文句の付けようがない。歌詞とART面でP.シンフィールドも重要な役割を果たしている。プログレ黎明期の大傑作だが、今後もロックの大傑作であり続ける作品だと思います。(最高作とは言いません。同等の作品が何枚かはあると思います。あくまで音楽は好みの問題です。)最近BOXとか色々出ていますが、この紙ジャケCDが1枚あれば、充分でしょう。
避けては通れなかった
★★★★★
HR/HMとクラシックロックが主戦場の私は、余りプログレやパンクに良いイメージは抱いていなかった。
後にパンクについてはイギーポップやダムドに出会うことである程度解消されたのだが、プログレについては長い間聴こう聴こうと考えてノータッチだった。
そして、今年、初めてCDを買って音源を聴いてみたのだが、これはすごい。
はっきり言って、私は比較的歌詞に重きをおいてはいない。
経験を離れた哲学的な歌詞なんてくそくらえだと思っている(あくまでポピュラーミュージックだけの話であり、私は大学で社会学と哲学をメインでやっている)から、歌詞についてはあまり言及しないが、「21st Century Schizoid Man Include Mirrors」のヘヴィなイントロと中盤のジャズっぽさが絡む部分で打ちのめされた。
今ではプログレもなかなかいいものだと思っている。
「アビーロード」の後に出しといて良かったね(笑)
★★★☆☆
ただ曲の尺が長いってだけで音楽そのものは大した事やってねえよ!過大評価され過ぎだ!
(いかにも「高尚な事やってるだろ?」って雰囲気は出てるのでロック通を気取る為のアイテムとしてはお勧め!)
こんなもん「アビーロード」の足元にも及ばねえよ!俺はその手の「チャート蹴り落とし論」が大嫌いだ!
じゃあこれの次に1位になったアルバムはもっと偉いのか?(笑)
評論家がこれを絶賛してるのは紙ジャケやらリマスターを何度も買い直させる為だろ!?
そんなもんに金を使う位だったら聴いた事のない音楽を開拓していく方が有意義なんじゃねえか?
革新的で芸術性のあるコンセプト・アルバムを聴きたければチャールズ・ミンガスの「直立猿人」(1956年)を聴け!
こういう音楽が好きな人間はクラシック(特にベートーベン辺り?)も好きそうだからジャズもイケるだろ?
俺は別にジャズ通の爺さんではないが、こっちの方がはるかに怖くて凄いアルバムだぞ!
楽器でSE的な演出をしてる所も度肝を抜かれるぜ!
※これを引き合いに出すとビートルズの株(Sgt.の革新性など)を下げる事にもなっちまうんだがな(笑)
プログレ的なカッコ良いロックを求めているならAndromedaのDefinitive collectionを聴け!
「リフの玉手箱John du cann」率いるイギリスのバンドです(こっちも1969年)。
ジョン・カンは1967年にThe attackというバンドからキャリアをスタートさせているのだが、
この人は英ハードロックの草分け的なギタリストだと思う。異論は認める!
※ビートルズマニアの立場で文句ばかり言ってしまったが「宮殿」にも偉大な面はあります。それは...
●偉そうなジャケ
●偉そうなタイトル
●偉そうな演奏、アレンジ
の三拍子で「ハッタリをかますロック」という新ジャンルを築いた事だ!
CDを1枚だけ持っていけるなら…
★★★★★
もし無人島にCDを1枚だけ持っていけるなら、間違いなくこれを選びます。
初めて聴いたのは1971年でしたが、実はその前にマクドナルド&ジャイルスやEL&Pを聴いていました。 「クリムゾン・キングの宮殿」のメンバーだったイアン・マクドナルドやマイケル・ジャイルス、そしてグレッグ・レイクが後から録音したLPの方が、日本では先に発売されていたからです。 こんなスゴイLPを2年近く眠らせてしまった理由は何なのか、ぜひ訊いてみたいものです。
初めて聴いたときに鳥肌が立ったのは、"21st Century Schizoid Man"のエンディング、そして一瞬の静寂の後に始まる"I Talk to the Wind"でした。 さらに"Epitaph"の"But I fear tomorrow I'll be crying, yes I fear tomorrow I'll be crying..."では涙が出そうになりました。 その感動は40年近く経ち、恐らく何千回も聴いた今でも、何も変わらないような気がします。
それからクリムゾンのLPが出るという話を聞く度に楽しみにしていたのですが、1974年に「レッド」「U.S.A.」を残して解散してしまったときには完全に虚脱感に襲われました。 1969-1974のキング・クリムゾンのライブはとうとう観る機会がありませんでしたが、確か1982年に、再結成されたキング・クリムゾンを米国で観ることができました。 ただ、もう1969-1974のような感動はありませんでした。 むしろ1978年に観たU.K.(ジョブソン/ウェットン/ホールズワース/ブリュッフォード)のライブの方が夢中になれたように思います。 ウェットン/ブリュッフォードは1974のキング・クリムゾンのメンバーだったからです。
何だか昔話になってしまいました。 その後いろいろな音楽を聴いています(例えば去年はミュージカル"Spring Awakening"に感動しました)が、こちらの感受性が鈍ってしまったこともあって、この「宮殿」を超えるようなものには出会っていないような気がします。
LPのジャケットはジャコ・パストリアスのポートレートの横にいまも飾られています。