みゆき節!
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いい曲が満載。
[ルージュ][強がりはよせヨ][この空を飛べたら]・・・切ない,[女ごころ]が・・・。
大人の世界に首を突っ込み始めたLPでした
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中島みゆきさんのシングルの中でいちばん好きなのは「悪女」、カラオケで私の十八番です。
好きなアルバムの中の1曲を問われたら『臨月』の「バス通り」を答えます。
では、どの曲も好きなアルバムは…と尋ねられたら答えは『おかえりなさい』です。
「しあわせ芝居」「追いかけてヨコハマ」、二十歳になるかならないかのまだ少女の桜田淳子が歌って
いましたが、オリジナルの中島みゆきさんを聴いて圧倒されました。
深い…男と女の息遣いや二人の言葉が途切れてしまった気まずさといったものが、みゆきさんの歌声で
初めて感じられました。桜田淳子では当時それを歌い表すのはまだできませんでしたから。
2階の自室でヘッドホンをつけて膝を抱えて何度も繰り返し聴いたLP、私の若い頃の話です。
悲しく切ない気持ちの吐露 ヒットした名曲を中島みゆきが情念たっぷりにセルフカヴァー
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中島みゆきが生み出し、他のアーティストに提供した珠玉の作品をお里帰りさせたアルバムです。作詞と作曲の中島みゆきがこの歌達を一番よく知っている訳ですが、ヒットさせたアーティストも素晴らしい歌手ばかりですから、個性の違いをどのように表現するのかが問われています。
研ナオコのヒット曲が3曲収録されています。研にとって中島みゆきと出会ったことは、幸運であったのと同時に、中島みゆきのコンポーザーとしての卓越した才能を世に知らしめる契機となりました。1976年発売の「あばよ」はオリコン1位になり、60数万枚の大ヒットを飛ばしました。中島みゆきの歌う「あばよ」は、研より深い情念をたたえており、ラストのすすり泣きの歌唱には驚かされます。歌に対する思いの深さ、自分の生み出したものへの壮絶とでもいうべき感情の発露でしょうか。
加藤登紀子の「この空を飛べたら」を、ファドかフラメンコのようなアレンジを添えたことでも分かるように女の情念を前にだす表現力で歌いきりました。録音時、中島みゆきは27歳。30年経っても歌に込められたメッセージがストレートに伝わってくることからも、才能の素晴らしさは折り紙つきです。声に全ての気持ちが込められる歌手というのは、いそうでいませんので。
「世迷い言」だけは阿久悠の作詞で、ドラマでの日吉ミミの個性的な声を思い出す魅力的な曲です。歌の巧い歌手でないと表現しきれない世界ですが、中島みゆきの歌手としての豊かな才能もしっかりと伝わってきます。
桜田淳子のヒット曲「追いかけてヨコハマ」の東洋風のアレンジとテクノっぽい効果音は不用でしょう。歌の説得力のレベルが全く違うのでストレートな歌唱だけでこの歌の凄みは伝わってくるはずですから。
卓越した表現力のちあきなおみの「ルージュ」と深い情念をたたえた中島みゆきとを比較することそのものがナンセンスです。オリジナルの歌唱を超える表現力はコンポーザーならではでしょうから。
みゆきさんはいい
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しあわせ芝居やあばよはは、みゆきさんの曲の方がだんぜんいいです!
歌に込める思いの深さ…
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「この空を飛べたら」が一番好きです。
加藤登紀子さんが歌っても良い歌なのですが、一つ一つの歌詞に込める思いの深さは比較になりません。
「信じてる」絶望…、「待っている」絶望…、苦しい実体験がなければ決してここまでの思いを込めて詠うことは出来ないでしょう。
中島みゆきの歌うこの歌を聴いて、苦しい絶望の中に希望を見出し、絶望を「諦観」として受け入れた若い頃…
中島みゆきのこの歌に私は救われました。
中島みゆきの今に繋がる生死観、宗教観、無償の愛の根本がここにあると思います。