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なぜ戦争はよくないか

価格: ¥1,260
カテゴリ: 大型本
ブランド: 偕成社
Amazon.co.jpで確認
感覚的に戦争を描いた黒い絵本 ★★★★★
戦争をものを見たり考えたりするひとつの存在ととらえ、擬人化した
アリス・ウォーカーの視点はユニークですが、それよりも、
絵を描いたステファーノ・ヴィタールの想いのほうが気になりました。
戦争のおそろしさを伝えるためとはいえ、制作中はかなり
辛かったのではないでしょうか。

 豊かな大地でのどかに暮らす村落の人々…
 母親にだかれて幸せそうな子ども…
 さまざまな動物たちが生きる美しい自然…

いづれも本書に登場する印象的なシーンです。
木目を生かし丁寧に描かれた画面は、どれも心温まる絵本から、
みどころのワンシーンを抜き出してきたかのごとく味わい深いものです。

ところが! その画面を破壊してしまうのです!
ページをめくると、突如画面に侵入してくる異物によって。
鉄の大車輪、金属の破片、打ち付けられた釘 などなど。
圧巻は汚物の固まりで描かれた怪物がむくむくと首をもたげるシーン。

食事中によむと、吐き気をもよおすかもしれません。
感性のするどい子どもは絵だけで泣き出してしまうでしょう。

しかしこれらは絵の中だけのことではなく、現実の世界という
キャンパスでも起こっている事実なのです。
一枚一枚のページをこれほど重く感じたことはありませんでした。

当事者以外に危害を及ぼすので ★★★★☆
1.要約ならびに長所
戦争は、当事者でない人間、動物などに危害を及ぼすのでいけない、ということである。このことは正しいと思うし、それを子供にも読めるような絵本にしたことは素晴らしいことである。
2.短所ならびに発展
もちろん、生命、自由及び身体の安全に対する権利(世界人権宣言第3条)がある現在においては、戦争は絶対によくない。しかし、われわれは、戦争のおかげで豊かな生活を享受していることも忘れてはならない(このインターネットがそう)。このことも頭に入れてほしいという思いを込めて、星1つ減らして、星4つとする。
目で読むイマジン ★★★★★
“なぜ戦争はよくないか”と問われた時、その答えを一言で表すことは恐らく難しい。けれど、過去に唯一人それをあっさりとやってのけた人物と作品があった。ジョン・レノンと彼の作品“IMAGINE”である。彼の言葉は“想像してごらん”とリスナーの隣に座って話しかけるスタイルで、自らの考えを決して相手に押しつけようとはしない。彼のメッセージは“僕の話はここまで。後は君に任せるよ”と相手を信じることに尽きる。そこからは“人間だから過ちを顧みて未来を変えることができる”との希望を読み取ることが出来る。本書はその意味でまさしく“目で読むイマジン”そのものと呼ぶに相応しい。“絵本”という読者の想像力をかき立てる手法、大半を倒置法による表記で綴ることで、一言一言が染み入るように伝わってくる。その姿は母親が子供に話すようなリズムすら感じ取ることもできる。もう一つこの作品に特徴的なことは子供が理解しやすいように“戦争”を擬人化して一つの生き物のように扱うことである。それにより戦争によって被害を受ける対象が赤ん坊を育てる母親(未来への希望)であり、人類全体の財産である過去の歴史的建造物や自然環境を含む地球に対する破壊行為そのものであることをより強く印象づけている。何よりも戦争は悲しみと憎しみ以外の何物をも生み出しはしない。戦争の姿をどうすればより適切に伝えることができるか、地球の上から一人でも多くの悲しい顔を少なくできるか、それを主眼としているだけにこの作品の著者・翻訳者・編集者の思いが読者の胸の奥に深く響く。