古都チェンマイを舞台にくり広げられる愛の物語。忠志は、２２歳のメムと偶然出会い虜になる。やがてメムも忠志に惹かれるようになり、愛し合う２人。だが、独身だと信じていたメムには、別居しているとはいえ戸籍上の夫がいた。さらに２人の子供まで・・・・。浮気者の夫は、メムが２人目の子を身ごもっているとき、近在の女とバンコクに駆け落ちしていた。その夫が女と別れ、いつの間にか舞い戻っていた。離婚に応じない夫。なんども壊れそうになりながら、２人の愛はつづいていた。肺を病んでいたメムはしだいにやせ細っていき、やがて喀血する。

著者紹介
岡山県出身。１９９０年、会社勤めを辞めてタイへ。やがて、北部タイのチェンライに至る。宿泊していたゲストハウス近くの市場で、美しい民族衣装をまとったリス族の女性を目にして衝撃を受ける。そのあとチェンライに腰を据えてタイ語を学び、山岳民族の村々を精力的に訪ねるようになる。

目次
リス族の村にて
バンコクのチャイナタウン
天使との出会い
バイク事故
ドラッグと置屋
台湾人の陳さん
メムとの再会
別れのエアメール
象の置物