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陰謀論にダマされるな! (ベスト新書)

価格: ¥800
カテゴリ: 新書
ブランド: ベストセラーズ
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陰謀論という名の陰謀を読み解く ★★★★☆
本書は、巷で数多ある終末論と陰謀論について、それらがいかに生まれたかのルーツを紐解き、
それが実社会にどのような影響を与えているか論述し、それらとどう付き合っていくべきかを示唆しています。

内容は史実に基づき、読み易く書かれており、かといって軽薄な感じも無くとても面白いと思います。
ノストラダムスの予言、フリーメイスンやイルミナティ、小説のダ・ビィンチ・コード、などが生まれた背景やルーツが、
分かり易く解説してあり、終末論や陰謀論がどのようにして生まれるのか理解出来ました。
ごく簡単にいうと、陰謀論などのルーツは欧州発で、それが米国で膨らみ、各国に広がっていくケースが多いそうです。
著者がフランス在住のせいか、ややフランスに肩入れしているような文面もありますが、
逆にフランス人が持つアメリカ人への視線がどのようなものかも分かるような気がします。

ウィキペディアで調べると陰謀というのは、人に知られないように練る計画のこと、となっています。
つまり本書に書いてあることから考えると、陰謀論自体が一種の陰謀であるという、パラドックスが見える気がします。

本書で残念に思うことは、終末論と陰謀論の二つの柱で語られており、全体の構成的にややまとまりが欠ける印象があります。
この辺は一冊の本として整合がとれるよう、タイトルや構成で工夫の余地があるのではないかと感じました。
またなんらかの結論をだそうとする意図は見えるのですが、その辺の要点が分かり難かったと思います。

終末論や陰謀論の書籍を読むのなら、本書のような本を併せて読むのが、バランスのとれた読書だろうと思います。