「誕生日の花」にちなんだ日替わり名句
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「誕生日の花と短歌」は平成17年12月にすでに発行され、十分活用しているが、「誕生日の花と俳句」は平成20年3月発行され只今発売中である。毎朝5時前にラジオで放送してくれているが、こうしてまとめてくれていると、その確認ができていい。誕生日の花と花言葉は、短歌の時と同じである。その再確認もできる。
短歌は鳥海昭子さんお一人で作品と解説が統一されてよかったが、本書は古今の日替わり名句で、作者が日によって違う。それでも芭蕉は9句、蕪村は5句、一茶は4句選ばれている。
芭蕉の一句を紹介しよう。6月3日・五月雨を集めて早し最上川・『おくのほそ道』の旅で訪れた最上川を詠む。「五月雨」は陰暦五月ごろに降る長雨。水かさを増した激流を描いた。
ところが、この日の花はツリガネソウ(キキョウ科)・花言葉「感謝」である。ほんとうは、
釣鐘草の別名蛍袋の例句はあるが、釣鐘草の例句があまりなかったのだろうか、なんと「五月雨」の句にしてしまった。『俳句大歳時記』には「つかれゐて釣金草に負けにけり 加藤楸邨」もあるのだが…